地名、道具から昔を知る 鉄町・大場町
鉄町と大場町の歴史・文化を地域住民に知ってもらい、次世代へ伝えるための人材を育成するボランティア養成講座「鉄町と大場町のむかし」が、今月2回にわたって鉄小学校内の郷土資料室で開催された。主催は鉄小学校地域コーディネーター、くろがね倶楽部。
鉄学区・7ヶ村の地名をたどる
1回目の講座となった今月6日は、区内各地から約40人が参加。郷土史家の金子勤さん(鴨志田町)が講師を務め、古い写真や地図を用いながら、鉄小ラッパ隊や、村対抗の駅伝大会などの歴史を振り返った。
金子さんは都筑郡中里村だった頃、鉄小学校学区は7ヶ村(上谷本・成合・鴨志田・寺家・鉄・黒須田・大場)で構成されていたと説明。「たちばな台と桜台は、『右近の橘、左近の桜』という故事から由来している。鴨志田は、甲(かぶと)神社(鴨志田町296)の下にあることから、『神の下(かみのした)』が訛ったもの」などと地名の由来を話すと、参加者からは感嘆の声が上がっていた。みすずが丘から参加した女性(75)は、「上谷本で生まれ育ったので、行事などとても懐かしかった」と話していた。
農具からみる暮らし
2回目の講座は、13日に開催され、38人が参加した。鉄地域で代々農家を営む金子義孝さん、茂文さん(鉄町在住)親子が講師を務め、地域から寄贈された農具や生活道具を見ながら、当時の暮らしを説明した。
養蚕が行われていた鉄町では繭から糸を取る『座繰(ざぐ)り』や織機、囲炉裏のある昔の居間の様子などを紹介。参加者らは、昔の道具に触れ、昔の生活の知恵や工夫、苦労を汲み取っていた。市ヶ尾町から参加した男性(77)は「現物を見ると、昔の人の生活はかなり厳しいものだとよく分った」と話していた。
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