桐蔭学園高校が第96回全国高校サッカー選手権県2次予選で桐光学園高校をPK戦の末に破り、14年ぶり9度目の優勝を果たした。桐蔭は県代表として1月2日、等々力陸上競技場で奈良県代表の一条高校と対戦する。
桐光は過去2年連続で敗れている因縁の相手。試合は桐蔭が持ち前のパスサッカーでボールを保持する展開だったが、0対0で前半を折り返す。後半に入ってもこう着状態が続くかと思われたが、桐蔭の主将、DF原川凌太朗君が2枚目のイエローカードで退場となる苦しい展開。相手より1人少ない状況となったが、原川君からキャプテンマークを引き継いだ金子大樹君を中心に延長戦も守り切った。100分の激闘をスコアレスで終え、勝負の行方はPK戦に。先攻の桐蔭は1人目のキッカーを務めた金子君を含め、5人全員が成功。一方、桐光は5人目に登場した主将の田中雄大君がゴールを外し、0対0(PK5対4)で桐蔭の優勝が決まった。
チーム事情から1、2年生中心のチームと3年生中心のチームに分かれていた桐蔭。今回優勝した3年生チームはBチームの扱いで練習環境に恵まれず、当初は選手権への出場自体も危ぶまれていたという。指揮を執った蓮見理志監督は優勝に際し、「色々な人に支えてもらってここまで来れた」と感謝。その上で「チームが一つになるのも大変な時があった」と話し、苦労の中でも結束し、ねばり強さを発揮して結果を出した選手を褒め称えた。
厳しい状況の中でもチームをまとめてきた原川君は、PK戦まで戦い抜いた仲間に「本当にありがとう、という気持ち。チームメイトは宝物」と万感の思いを込めて語った。本大会初戦は累積警告で出場できないが、「全国制覇を目指してやっていきたい」と力強く話していた。
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