避難所に来た外国人や認知症、両親を亡くした子ども。次々と押し寄せる避難者をどれだけ適切に配置するか。避難所の運営者となって机上の平面図で模擬体験する「HUG(ハグ)」(避難所運営ゲーム)の体験会が3月9日、青葉公会堂で行われた。
青葉区社会福祉協議会と青葉区災害ボランティア連絡会の共催で初めて企画された体験会。当日はHUGを開発した倉野康彦さんが講師を務め、地域防災拠点に関わっている人や同連絡会の会員ら16人が参加して行われた。
ゲームでは避難者の年齢や性別、国籍やそれぞれが抱える事情が書かれた「避難者カード」を体育館や教室に見立てた平面図に配置していくほか、避難者からの質問や要望、突発的な事柄などに対応する「イベントカード」を処理。考える時間がない中で避難者をさばき、汚物であふれたトイレや病人の発生、視察や取材の依頼まで、起こりうる事態にどう対応していくか、当日顔を合わせた参加者たちが、意見を出し合いながらゲームを進めていた。
参加者は「次々と出される課題に条件反射で対応しなければならないのでストレスを感じ、また、反省が多々残る結果だった。事前にあらゆる想定をして備えておく必要を実感した」。区社協の担当者は「机上で体験することで課題が見つかる。今後、検討するきっかけになれば」と話していた。
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