10月14日に令和コンサートを行う「混声♪青葉」の代表を務める 藤雄 太久夫さん 西区在住 79歳
人生いつでも挑戦できる
○…平均年齢76歳の団員70人で構成する市民混声合唱団「混声♪青葉」の代表を務めて13年。「私一人では何もできない。仲間に助けられている」と謙遜するが、周りからの信頼は厚い。平成元年に発足した同楽団。10月14日に新百合ヶ丘のテアトロ・ジーリオ・ショウワで行う「令和コンサート」は、「新たな出会いと出発、令和に幸あれ」と題して新たな気持ちで歌い上げる。「出演者だけでなく、来てくれる方々が楽しんでもらえるように。そんなコンサートを届けられるよう、団員一同練習を重ねています」
○…定年退職するまで仕事一筋。音楽とは無縁な生活を送ってきた。合唱団との出会いは、退職後に会社員時代の先輩に誘われてコンサートを見に行ったのがきっかけ。楽しそうに歌っている先輩を見て、「こんな世界があるのか」と感銘を受けて飛び込んだ。それからあっという間の15年。発声練習や暗譜など苦労は絶えないが、一番の思い出は9年前に初挑戦したモーツァルトの名作オペラ『コジ・ファン・トゥッテ』。1時間にも及ぶ舞台で「オペラを観たこともなかったのに、70歳で初めて演技にも挑戦した。大変だったけど、自分が一皮剝むけたような貴重な経験をさせてもらった」と振り返る。
○…まさに第2の人生を謳歌している。佐賀県に生まれ、20年前から横浜市西区で暮らす。妻と娘も音楽にどっぷりハマった父親に「驚きながらも応援してくれている」とほほ笑む。合唱団の練習以外にも地域の老人会で卓球を教えたり、ウクレレを始めるなど、いくつになっても好奇心を絶やさない。「新しい挑戦が仲間との出会いや一緒につくる喜びを生む。定年後にこんなに楽しめるなんて。衰えてなんかいられないね」。温和な笑みで楽しそうに語った。
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