桐蔭学園高校ラグビー部が1月7日、第99回全国高等学校ラグビーフットボール大会で初の単独優勝を果たした。2011年の東福岡高校との両校優勝以来9大会ぶりの栄光で、単独日本一は創立以来の悲願だった。
花園は5年連続18回目の出場。準決勝では名門東福岡高校を34対7で下し、2年連続7回目の決勝へと駒を進めた。相手は奈良県代表の御所(ごせ)実業高校で、5度の優勝経験を誇る常翔学園に快勝した強豪だ。試合は初優勝を狙う御所実に序盤から押し込まれ、トライとコンバージョンの7点を先制される。続く17分にもトライを決められリードを許すなど苦戦が続き、3対14で後半へ。
猛追を誓った後半の6分に、2年生青木恵斗選手がダブルタックルを破ってトライ。コンバージョンも決めて7点を奪取する。そして16分、エースの伊藤大祐主将が自陣から大きく抜け出し、パスを受け取った2年生秋濱悠太選手が見事トライを決めて逆転。流れを変えた桐蔭はその後も青木選手がワンハンドパスで3年生西川賢哉選手につなぎトライ。最後には伊藤主将がドロップゴールを決めるなど御所実を突き放し、結果は23対14の劇的な逆転勝利となった。
地元から熱い声
決勝の様子は同校のシンフォニーホールで映し出され、生徒や保護者など約500人が固唾をのんで見守った。前半から一転、見事な逆転劇に会場は大いに沸き立ち、悲願の単独優勝を祝福。
1年生の女子生徒は「超かっこよかった。ラグビーW杯でラグビーのファンになって、今回の大会も花園まで応援に行ったので優勝して本当によかった」。また、息子がラグビー部OBの保護者は「前半負けていてハラハラしたが、これまでずっと応援してきて、後半絶対逆転してくれると信じていた。単独初優勝というすごい結果を出してくれてうれしい」と喜びを語った。
翌日8日には同校で優勝報告会が開かれた。藤原秀之監督は「点数を積み上げることによって少しずつ相手にプレッシャーがかかり、流れをつかむことができた。この勝利は皆さんの協力があってこそ」とあいさつ。「こんな気持ちで横浜に帰って来られたのは初めて。改めて勝ってよかった。今後は地域の皆さんとラグビーを通じて交流を深めていきたい」
伊藤主将は「応援が力になって優勝することができた。まずは感謝の気持ちを伝えたい」とあいさつ。また、「藤が丘から来てくれた人がいて、地域からも応援されているんだなと実感。ありがとうと伝えたい」と思いを口にしていた。
桐蔭は昨年春の全国選抜大会、夏の全国7人制大会を優勝しており、今回の優勝で高校ビッグタイトル3冠にも輝いた。
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