青葉区内で子育て支援に関わる区民や関係機関らが一堂に会する「こどもつながりフォーラム」が1月22日、たまプラーザで開催された。妊娠期から青少年期まで、区内で活動する多様な支援関係者の「つながり」が少しずつ広がり始めている。
今回のフォーラムは、子育て支援分野の地域・専門機関・区役所等が横断的な連携を目指す、区の取り組み「あおばこどもシステム」の一環で開催されたもの。区は3年前に同システムを開始し、「妊娠期・乳幼児期」「児童虐待防止」「障害児支援」「青少年支援」の4分野の代表者が集う「つながりミーティング」を年4回実施してきた。
今回のフォーラムは同システムが3年目を迎えたことを受け、ミーティングメンバーを多分野で実際に活動している人に拡大し、支援者がつながり情報交換してもらおうと区が主催したものだ。
「切れ目ない支援を」
背景には子どもの保護者から見た支援は妊娠期、乳幼児期、小、中、高校生など成長段階によって支援機関・団体が切り替わるケースが多く、切れ目が生じやすい状況がある。このため切れ目ない支援体制の構築を目指すとともに障害の有無に関わらず、また虐待防止対策も含めて子育てしやすい地域づくりにつなげようとミーティングでは各分野代表が情報共有を行ってきた。
フォーラム当日はたまプラーザテラスプラーザホールを会場に、子育て支援や障害児支援、幼稚園等の教育関係者や区民ら約140人が参加。前半は障害児の地域訓練会「さくらんぼ会」とプレイパークを主催する「青葉区冒険遊び場づくりの会」、田奈高校で校内居場所カフェ等を運営する「NPO法人パノラマ」が事例を発表。後半は会場全員によるグループワークが行われた。
「活動を知ってもらうには」「社会とつながりを作るには」。グループワークでは20グループに分かれて話し合うテーマを設定し、意見交換等を実施。参加した佐々木千里さんは「多くの支援団体がありびっくり。吸収していきたい」と話す。
企画・運営を行ったNPO法人森ノオト代表の北原まどかさんは「これだけの支援者が集まるのはすごいこと。意見を出し合う土壌が作れたと思う。これをきっかけに支援が進めば」と語る。終了後も他団体同士で握手を交わす姿も見られ、既に参加者が他団体の活動に参加したなどの動きもあると関係者は話す。
より現場へ
学校支援ボランティアのコーディネートや多世代交流イベント等を行うあおば学校支援ネットワーク代表の竹本靖代さんは、フォーラム当日にグループトークの運営を担当したほか、つながりミーティングにも「青少年支援」部会の代表として参加してきた。
「ミーティング参加前は関わっている子が困っている時、限られた情報の中で解決策を伝えるしかなかったが、他団体の情報を得ることで支援先をつなげられるなど提示できる解決策を増やすことができた」と語る。「つながりミーティングは主に行政や施設等の代表がつながる場だったが、今回のフォーラムは一歩進んで実際の活動現場同士がつながる場。3年かかってここまで進められたことは一つの成果では」と竹本さん。
区こども家庭支援課は引き続き、あおばこどもシステムの取り組みを行うとともに「支援が途切れることなく成長した先の支援も見通せるような周知の仕方を来年度は考えていきたい」という。
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