青葉区産の小麦を区内店舗で使用する「横浜あおば小麦プロジェクト」が、3年越しの夢だったオリジナルビールを完成させ、10月中旬から区内飲食店等で販売を始める。発起人の奥山誠さんは「コロナで売上減に悩む飲食店の話題作りになれば」と期待を寄せる。
横浜あおば小麦プロジェクトは、地産地消の取組みとして、青葉台のベーカリーカフェ「コペ」の奥山さんと鴨志田町で障害者福祉施設を運営する「社会福祉法人グリーン」が協力して2017年にスタートした。同法人が利用者の作業として無農薬の野菜作り等に取り組む畑で国産の小麦品種「さとのそら」を育て、収穫。昨年は区内のイタリアンや和食、中華、ベーカリーなど約30店舗で使用された。
同プロジェクトの開始当初から「いつかあおば小麦を使ったビールを作りたい」と話していた奥山さん。小麦の生産量が増えてきたことを受け、昨年末からオリジナルビール造りに挑戦。緑区の酒販店、(株)坂口屋が経営する醸造所「TDM1874ブルワリー」に製造を依頼した。当初は今春完成予定だったが、コロナ禍で延期に。しかし、売上減に苦しむ飲食店の話題作りになればと8月に再度の製造を依頼し、10月中旬に完成する運びとなった。
「みんなのビール」
ビール名は「Angel With Blue Wings」(青い羽の天使たち)。「Angel」はあおば小麦に関わった全員を指し、「Blue」は青葉区の青、「Wings」は関係者の思いが羽ばたくようにという思いを込めた。350ミリリットル缶で、同ブルワリーのオリジナルビールをベースにあおば小麦を加え、オレンジピールも入って、女性にも飲みやすいすっきりとした味わいが特徴だという。
ラベルデザインの一番のこだわりは鮮やかな青。桜台のアート&クラフト「エスニカ」の田原雅さんと思案し、青葉区の青、横浜の青、そして青空の青をイメージした。「いつかこのビールが横浜を代表するビールとして、飛行機の機内食で振舞われたら最高だよね」と夢は広がる。ラベル貼りは、桜台で障害者就労継続支援B型事業所を運営するNPO法人エキープの利用者が一つひとつ手掛ける予定だ。
今回は1000本程度の限定生産(シリアルナンバー入り)。10月中旬から区内飲食店で提供され、下旬から一部店舗で販売する。今秋収穫した小麦でも製造を計画しているという。「青葉区の小麦の可能性を感じてもらえたら」と奥山さん。提供・販売店舗や価格等詳細は同プロジェクトHP(【URL】https://aobakomugiproject.wordpress.com/)で発表される。
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