2020年度までの整備完了を目標に続けられてきた市が尾駅周辺地区のバリアフリー化工事。横浜市は残っていた駅前歩道の改修に3月中旬から着手する。5月末終了予定で、歩道の凸凹解消で歩きやすくなることが期待される。
対象となるのは、バスロータリーから横浜上麻生道路と接する市が尾駅入口交差点までと、市ヶ尾駅前郵便局から同じく市ヶ尾変電所前交差点まで。歩道のブロックに凸凹ができていたり、街路樹の根上りによって植栽桝に段差ができているなど歩行者がつまずきやすく、危険性が指摘されていた場所だ。
工事はブロックをやめてアスファルトに変更。まちの明るい雰囲気を変えないように赤系の色のアスファルトを使用する。また、同時に根上り部分も平坦にするほか、歩道と車道の境目の高低差も含め、交差点などの段差を極力なくす。転倒を防ぐだけでなく、車いすなどの移動がスムーズにできるようにする。そのほか、途切れている部分もあった視覚障害者用の点字ブロックを区役所まで敷き直すことや、街路灯を増設し、夜間でも歩道を見やすくする。
一連の工事は06年に施行された「バリアフリー法」に基づき、市が重点整備地区や事業内容を「バリアフリー基本構想」として定め、進めているもの。現在は市内で30駅が重点整備地区となっており、青葉区内では市が尾駅周辺地区が区総合庁舎や緑税務署など公共施設が多いこともあり、指定されている。
同地区の基本構想は自治会役員や地域ケアプラザ、障害者団体らが実際にまちを歩き、歩道の凸凹など現地で確認した課題をまとめ、市をはじめ、東急(株)などの公共交通機関や周辺事業者と協議し、16年に策定した。
構想には具体的に103の内容が盛り込まれており、今回の工事のような舗装の改修から放置自転車対策まで様々。市だけではなく、民間事業者なども関わるため、「20年度までを目標に整備する」「今後機会を捉えて整備を検討する」「過去から継続している、継続的に実施する」の3つに分けられ、進捗が図られてきた。市道路局企画課によると、これまでに市が尾駅にホームドアが設置されたほか、公共施設などへの案内サインの統一、視覚障害者が安心して道路を横断するための音響式信号機の設置などが行われてきたという。
バリアフリー化工事の一番大きなウエイトを占める道路関係は今回でほぼ終了する。一方、予算上の問題などから未整備部分も残っており、同課は「引き続き事業者と協力してバリアフリー化に取り組み、歩きやすいまちを目指していく」と話している。
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