「乱視の症状や治療法について」 コラム【19】 悠先生のちょっと気になる目のはなし
「最近、乱視がひどくて...」と訴える患者さんをよくお見かけします。乱視はモノがゆがんだり、かすんで見えたりする状態のことを言います。ピントを無理に合わせようとすることで眼精疲労などが起こります。乱視は、眼をカメラに例えると、レンズの役割をする眼の一番表面にある角膜(黒目)と水晶体のゆがみで起こります。角膜も水晶体も個人の体質によって乱視の強さが決まっているほかに、加齢と共に少しずつ変化してくる場合があります。
また、病気によって悪化することもあります。角膜の場合、コンタクトレンズによる感染症の後遺症や、翼状片といって結膜(白目)が角膜に侵入してくる病気などがあります。水晶体の場合、水晶体そのものが濁ってくる白内障などが原因となります。乱視の主な治療法は、眼鏡やコンタクトレンズによる矯正です。白内障による乱視の場合は、手術で水晶体の代わりに新しい人工レンズに置き換えることで、水晶体そのものの乱視を取り除くことが可能で、角膜の乱視に対する補正を行うこともできます。ただし、不正乱視といって治療が困難な乱視や、ゆがみやかすみ目の原因は乱視以外にも多くありますので、まずはしっかりと検査することも大切です。
市ケ尾町の「梅の木眼科医院」の加藤悠院長が、目を健康に維持するために大切なことを分かりやすく教えてくれるコーナーです(月1回第2週目に掲載)
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