昨年末、青葉区三曲協会の会長に就任した 吉井 雅楽浜(ウタハマ)さん(本名:吉井千里) 田奈町在住 66歳
箏を親しみやすく、継承
○…流派を越えて箏・三絃・尺八の日本伝統音楽の継承と普及を続ける青葉区三曲協会。演奏者が減りつつある中で「少しでも多くの人に興味を持ってほしい。敷居が高いイメージがあるのかもしれないが、そんなことはない。より親しみやすいものに」と歴史ある同会の会長として会員16人の舵取りを任された。
○…7歳の時、友人がやっている姿に惹かれて「習いたい」と自ら懇願して始めた箏。生田流の正派邦楽会で宇野雅楽恵氏に師事し、「弾きたい曲の楽譜をもらうこと」を原動力に練習を重ねた。高校3年で試験に合格し、雅号「雅楽浜」を授かった。「雅楽」は同会初代家元の「中島雅楽之都」から、「浜」は横浜からだという。「当時は、もう少し違う名前を付けてほしいと思った」と笑うが、生まれてから今まで横浜に住み続ける生粋の「ハマっ子」だ。
○…夫と2人暮らし。定年まで勤め上げた今は、晩酌も楽しみの一つ。中高生時代の仲良し5人組で「たのし会」と名付けた集まりを持ち、ほぼ毎月、食べて飲んで喋ってと余暇を満喫する。最近は「推し活」も元気の源。箏の若手演奏家LEOの演奏会に全国を飛び回っている。クラシックと邦楽が交わる新しい演奏に「強靭な弾き方と箏の1音1音に信念を感じる」と夢中だ。
○…箏を始め、気付いたら60年。「今は習慣のようなものだけど、ここまで続いているのが不思議。もう辞めていいかなとも思うが、ずっと弾いていたい気持ちも」とほほ笑む。稽古に行くと師範からの「もっと上手に表現できるよ」との言葉にやる気を引っ張り上げられ、やめられない。年齢を重ね友人から「地元でも箏を広めてみたら」と誘われて入会した三曲協会。これからも箏と共に人生を歩んでいく。
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