横浜市消費生活総合センターはこのほど、2023年度中の消費生活相談をとりまとめ、傾向を発表した。50代と60代を中心に「投資トラブル」が326件と前年から倍増したほか、若い世代では「副業トラブル」が急増している。
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同センターの発表によると、23年度に寄せられた苦情相談・問い合わせ件数は1万5004件(前年比272件増)とほぼ横ばい。そんな中で特徴的だったのが「儲け話」を巡る相談の増加だった。
連絡先すら未確認
著名人を名乗り、「儲かる方法を教える」などと投資や出資を勧誘する投資トラブル。相談件数が前年の153件から2・1倍の326件と倍増した。同センターの担当者は「SNSの広告からLINEでつながり、そのままやりとりするケースが多い」と話す。アプリ上で振込金額に応じて架空の利益が増えるものの、いざ出金しようとすると連絡がとれなくなって発覚するなどのケースがある。
取引相手の住所や電話番号などが分からないことも少なくなく、「ほとんど詐欺まがい。こうなるとセンターとしても連絡すらできない。取引の前には少なくとも金融庁登録の事業者かどうかといった点は確認してもらえたら」と警鐘を鳴らす。相談のうちの3割以上は契約金額が500万円以上と高額に上り、特に50代と60代からの相談が多い。
トラブルに巻き込まれた相談者のほとんどが投資の初心者といい、同センターの魚本一司センター長は「政府が老後の資金のために資産運用などを促しているということも背景にあるのではないか」と分析する。
消費者金融絡みも
一方、20代を中心にトラブルが広がっているのが「副業」に関する相談だ。副業開始の前段階としてサポート契約などの名目で金銭を振り込ませるケースが多く、「お金がないと言うと、消費者金融から借りさせるという事例も少なくない」。
魚本センター長は「マッチングアプリなどで知り合った人から紹介される事例も多い。まともな事業者かどうかを、ホームページ検索をして確認するだけでも違うのでは」と話した。
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