▼4月の市議選・青葉区選挙区で7番目の8930票を得て、初当選を果たした自民党の中山まゆみ氏(48)。投開票日から18日後、区内の50代男性から中山氏の「当選無効」を求める異議申出書が横浜市選挙管理委員会に提出された。公職選挙法第10条の被選挙権の要件、「引き続き3カ月以上横浜市内に住所を有すること」に反しているのではとの理由だ。申出書によると当選人、中山氏の「届出住所には生活の様子がうかがえない」としている。
▼中山氏が届け出た住所は、同党の衆議院議員(比例南関東)福田峰之氏の松風台の「青葉事務所」。築29年のマンションで、その1階に中山氏は住んでいたという。福田峰之事務所は「1月から4月まで(青葉事務所を)貸した」と説明するが、中山氏は会見を開くなど、有権者に対し直接説明を行う機会を設けていない。
▼一方、申し出を受けた市選管は5月初めに中山氏から数回、事情を聞いたものの、その後は「本会議など欠席している状況を考慮し、連絡を差し控えていた」と語る。申し出に対する判断を行う「決定」の期限日の6月初旬、調査には時間が必要との理由で時期の延期が決まった。
▼日本最大の市、横浜は大都市特有の課題も多く、横浜市会は市民自治の要だ。市会では年間4回の定例会を開催。5月15日から29日の第2回定例会の会期中、中山氏が出席したのは本会議の初日のみで、自身が所属する市民・文化観光・消防委員会も2日間とも欠席。その後、6月末の臨時会と翌日の委員会には出席したという。市会議会局は欠席理由について「プライバシーに配慮し公表していない」と話している。
▼さまざまな理由があるだろうが、こうした現状は有権者の期待に十分に応える姿とはとうてい言えない。本人への取材も「決定がなされるまで受けていない」(自民党市連)状況だ。中山氏は7月2日、異議申出書に対する「証言」を市選管に行った。市選管は「(7月2日時点で)内容については発表できない」としつつ、現在、異議申し出に対する決定書作成の準備を進めている。中山氏は市選管での「決定」の行方にかかわらず、まずは自らの言葉で、有権者への説明責任を果たすべきではないか。
―7月6日起稿
青葉区版のローカルニュース最新6件
貧困・飢餓撲滅へ 日本の若者たちがチーム設立11月23日 |
|
|
|
|
|