青葉区在住の松田龍人さん(38)が、風邪など病気の情報を投稿し共有するウェブサイト「病気予報マップ」をこのほどオープンした。感染症などの情報を事前に把握することで「未病」につなげたい考えだ。
「病気予報マップ」(【URL】byoukiyohou.com)は、風邪をひいた時や体調を崩した時に、その症状などを地図上に投稿できるウェブサイト。どこでどんな病気が発生しているのかを視覚化して共有し、予防することが目的だ。カテゴリーは風邪やインフルエンザ、体調不良など病状別に分かれており、誰でも投稿が可能。都道府県など「場所」を入力することで、地図上に落とし込まれる仕組みだ。「病気は目に見えない。職場や外出先でどんな病気が流行っているかがリアルタイムで分かれば、予防につなげられる」と松田さんは話す。現在はテストデータとして、SNSで発信されている情報を活用しているという。
地図機能を活用
松田さんは、海外の個人向けに日本製品の輸出などを行うPSJ株式会社=美しが丘=を営む。2015年に顧客とのやり取りの中で、インターネット上での詐欺情報を共有する投稿サイトを立ち上げた。現在までに口コミなど3千件以上が投稿されており「ネガティブなことを吐露する場は需要がある」と感じたという。同時に、SNSで体調について投稿する人の多さを感じ「ネガティブな病気の情報をもっと有効に活用できないか」と模索。同社のホームページで公開していた顧客向けの地図機能を活用し、地図と病気の情報を組み合わせたサービスを思いついた。半年前にイメージを固め、1週間ほどで制作。サイトは1月15日から公開されている。
ビジネスアワードで大賞
この取り組みは、美しが丘に拠点を置くNPO法人協同労働協会オイチ(坂佐井雅一理事長)主催の「ビジネスアワード」でグランプリを受賞している。これは起業家の交流や人脈づくり、地域での課題解決を目指す同法人が、会員を対象に行うビジネスプランの発表会で、今年は1月14日に開催。松田さんは最終審査のプレゼンテーションでグランプリに選ばれた。「サービスを開始していないのは自分だけだったので、とても驚いた」と喜びを語る。
今後は、時間単位で病気の発生経路の移り変わりがわかる機能やスマートフォン向けアプリの開発も予定。まずは横浜市内で千人ほどの利用を目指し、説明会等を開いて周知を進める。「多くの人に利用してほしい」と話している。
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