すすき野団地で在来種のニホンミツバチを飼う「すすき野団地ミツバチぶんぶんプロジェクト」が始まった。民間企業の助成も受けながら、養蜂を通じた住民交流や花のある住み良い環境づくりを目指す。
プロジェクトは、すすき野住宅管理組合と住民有志による「すすき野21委員会」が主導し、東急電鉄(株)の緑化活動支援「みど*リンク」の助成を受けて実施する取り組み。内容は養蜂と花植え・植栽で、養蜂道具や花苗、培養土などの費用が助成金で賄われている。
花植え活動は団地各世帯にチラシを配布して参加を募り、花の水やりも住民らで分担。ミツバチも住民を中心としたボランティアチームで飼育する。活動を通じた地域コミュニティの醸成もプロジェクトの狙いだ。
花植えには団地で植栽を担当する東邦レオ(株)も協力。活動初回となった6月22日には、住民ら約30人が参加し、ミツバチが好むラベンダーやペチュニア、マリーゴールドなどの花苗をバス停留所付近の団地敷地内に植えた=写真右下。
子どもと参加した母親は「子どもも花が好きなので参加した。ハチの巣箱も一緒に散歩で見に行っている」と話す。
プロジェクトの発端は、管理組合の小柴健一理事長が昨秋、NPO法人と区主催のイベントで「みど*リンク」の助成支援を知ったこと。ミツバチの飼育経験があったことから、養蜂を通じた住民の交流が、支え合う団地のコミュニティづくりにつながればと取り組みを着想。管理組合の話し合いを経て応募した。
「半径2Km圏内を飛び、適した環境でなければ逃げて行ってしまうのがニホンミツバチの特徴。花が多く、ミツバチが住み着く環境なら人間も住み良いはず」と小柴理事長。
千葉県の養蜂家からミツバチを借り、現在集会所裏に巣箱がある。巣はまだ小さいため、はちみつは採れず、今年は育成が中心。「秋にはまた花植えを行う予定。今後は、ミツバチを通して自分たちが住む場所の環境問題も考えていければ」と話している。
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