自分の肌の色を再確認することで他者との違いや多様性を学ぶ出前授業「資生堂マイ・クレヨン・プロジェクト」が11月12日、市立山内小学校で行われた。児童たちは60色の“肌色”から自分の色を探し、身近な違いから世界を感じる貴重な体験を楽しんだ。
同校は学校での学習を社会や将来、未来につなげることを目的に、今年度から「Y-NEXT」という名称で、企業との連携・協働による授業や体験などを実施している。その一環として行われた今回の授業は、人の肌を100年以上研究してきた(株)資生堂が、CSRとして2018年に始めた教育プログラム。区内では初の取組み。
同社によると、日本人の79%は「肌色」と聞くと薄いだいだい色を思い浮かべるが、世界70億人の肌は誰一人同じ色がないという。授業では、まず児童数人の肌の色を測定器で計測。赤みや黄みが強い肌など、それぞれの数値が分布されたグラフで見比べ、クラス内や世界の人々との肌の色の違いを学んだ。そして、同社がこの授業のために1本1本顔料の調製を変えて特注した60種類の肌色を使って自画像に色付け。鏡を見たり、友達同士で「私の耳の辺りってこの色かな?」などと確認しながら、色探しを楽しんだ。
完成後は黒板にそれぞれの絵を掲げ、見比べた児童たち。「改めて顔を見ると、思っていた肌色と違った」「自分の色が見つかって面白かった」という声が聞かれた。同社の小助川雅人さんは「肌の色が違うように、得意なこと、好きなこと、大切にしていることも一人ひとり違う。その違いをお互いに尊重することで、みんなが楽しく暮らせるようになる」と児童に語り掛けた。授業を見学した佐藤正淳校長は「学校教育ではなかなかできない貴重な経験。多様性を学ぶ良いきっかけになれば」と話した。
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