専門医が分かりやすく解説 目のお悩みQ&A 第4回「単焦点レンズと多焦点レンズ、どっちがよいレンズ?」
白内障手術では眼の中に人工のレンズ=眼内レンズを入れます。この眼内レンズには大きく分けて焦点が1カ所の単焦点レンズと焦点が複数の多焦点レンズがあります。
どちらが優れている?という質問には答えがありません。それぞれに長所と短所があり、患者様によって合うレンズが異なるからです。
単焦点レンズは焦点が合う距離は大変くっきり見えますが、それ以外の距離をよく見るには眼鏡が必要になります。完全に保険適応になり、手術費は片眼で約4万円です(3割負担)。多焦点レンズは色々なタイプのものがありますが、基本的に遠くと近方に焦点を作ることができるので、眼鏡なしで見える範囲が広がります。最新の3焦点レンズでは中間も焦点が合うため、例えば車の運転やパソコン作業、読書や書類仕事などを全て裸眼で行うことも可能になります。ただ、夜間の光の見え方の異常や、くっきり見える度合いが若干落ちる(コントラスト感度低下)などデメリットもあります。また、手術費用もレンズ代の差額が必要になります。
見たい距離が決まっていてあとは眼鏡をかけるという方には単焦点レンズ、多少費用がかかってもできるだけ眼鏡をかけずに過ごしたい方には多焦点レンズが良いと思います。長所と短所を踏まえ、どちらが自分に合っているかをよく考えて決めることが大切です。
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