コラム「学校と社会をつなぎ直す」【13】 GIGAスクール構想の始動 桐蔭学園理事長 溝上慎一
3月末までに全国の小中学校の子どもたちに、1人1台のPC・タブレット等「端末」を支給するGIGAスクール構想が進行している。ゲームやSNS等ではICT(スマホ等)を大いに利用する日本の子どもたちであるが、学習で利用する頻度はOECD諸国中最低である。学校でのICT利用は待ったなしの状況である。その意味で、すべての子どもたちに端末が届けられるのは一歩前進である。
しかし、4月からの実際の運用に関しては問題だらけである。スタート時にまず問題となるのは、端末を家に持ち帰らせてよいかである。端末が壊れたり子どもが勝手な使用をすることを恐れたりして、ためらっている学校が多いと報告されている。端末は学校でのみ使用され、最悪のケースでは授業等でもさほど利用されず大事に保管されてしまう学校が出てくる気配である。
別の問題は端末の利用の仕方である。端末はただの箱である。どのようなアプリを入れるか、授業のどのような場面で利用するかを早急に計画しなければならない。
今、文科省は「StuDX Style(スタディーエックス・スタイル)」(【URL】https://oetc.jp/ict/studxstyle/)という、GIGAスクール構想を進める上でのステップや全国小中学校の優良事例を集めたウェブサイトの提供を始めている。青葉区・都筑区の小中学校には、このサイト等を参考にして頑張ってほしい。
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