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青葉区版 公開:2022年12月22日 エリアトップへ

横浜市民ギャラリーあざみ野で認知症の人に向けた新事業を担当する 岡崎 智美(さとみ)さん 大場町在住 50歳

公開:2022年12月22日

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アートで人をつなぐ

 ○…認知症であっても「美術を楽しみ、創造的に年を重ねる」。海外でのポジティブな思考を活動に取り入れ、高齢者や認知症、その家族が対話を楽しみながらアートを鑑賞する新事業を横浜市民ギャラリーあざみ野で担当する。プレイベントとして実施した対話型鑑賞では、「記憶がふと思い出されたり、家族が喜ぶ姿が見られた」と手応えをつかんだようだ。

 ○…超高齢社会となり、認知症は他人事ではない。美術館好きだった父も認知症になり「もっと色々な場所に連れて行きたかったな」と後悔も残る。ただ、当事者家族だけでの介護は大変。認知症になっても外出を減らさずに、これまで通りの生活ができないか。模索する中、青葉区の地域で認知症を見守る「認知症の人にやさしい街プロジェクト」での活動も土台となり、実現したのが今回の新事業だった。介護は生きていくための最低限のことしかできない。だからこそ、「美術館という非日常の場を楽しんでほしい」。

 ○…青葉区で育つ。中学生の時、7歳上の兄に連れられて行った国立西洋美術館で、ルネサンスなどの西洋絵画に心を奪われた。それからは1人で美術館を巡りヨーロッパまで行ったことも。人と美術を結ぶ仕事がしたいと、横浜市芸術文化振興財団に就職。これまで、アートを通じて子どもや障害者、高齢者をつなぐワークショップや展示会を開催してきた。

 ○…3歳の息子の子育て真っ最中。イベントでアートを楽しむ子どもの「楽しかった」という声、見た瞬間にぱっと明るくなる表情、そんな来場者の姿が見られた時に「生きててよかった」と思うほどにうれしいという。アートを通じていきいきと過ごせるように、天職ともいえる今の仕事をまい進していく。

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