山内小学校6年3組の児童が授業で日本の伝統文化継承を目的に神輿を自作。2月10日に東急(株)が運営する「ネクサスチャレンジパーク早野」(川崎市麻生区早野1150の2)で完成させ、担ぐイベントを開催した。
ネクサスチャレンジパーク早野は、郊外で生活者が起点となって取り組む「新たなまちづくり構想」の拠点。地域住民や企業、学校、行政が世代を問わずつながり、ワークショップなど様々なアイデアを実行することができる施設となっている。今回の神輿を担ぐイベントは、月1回、住民が企画主催する同施設の「チャレンジデー」というイベントに一人の児童が参加したことが発端。「自分も何かに挑戦したい」とクラスに提案したという。
同小の6年生は総合的な学習の時間で日本の伝統文化についてクラスごとにテーマを決め、学んでいる。そこで3組の児童たちは、コロナ禍で中止が続いていた「祭り」をテーマにすることに。「そういえば、神輿を担いだことないよね」との声が上がり、「わっしょいプロジェクト」と題し、自分たちで神輿を作って担ぐ取り組みに昨年5月から挑戦した。
児童たちは祭りや神輿について学習しながら、どのようなデザインの神輿を作るか熟考。段ボールで神輿を製作しようとした矢先、同施設の建設、区内でもまちづくりプロジェクトに取り組む桃山建設(株)(世田谷区)の川岸憲一さんが「子どもたちのためならば」と木材を提供し、児童と共に神輿本体を製作するなど全面的に協力した。
オリジナルが完成
オリジナル神輿は伝統技法を用いて「山内」と彫刻した駒札を屋根上に掲げ、屋根には糸鋸を器用に使い削った校章、3枚の壁面には鳥居を設置した。内部には糸で作った同小のシンボルキャラクター「ケヤリーフ」を祀るなどこだわりを詰め込んだ神輿が完成した。
10日のチャレンジデーで「来場者も楽しんでほしい」と最終的な飾り付けと神輿担ぎも地域住民と一緒に行った。同日のイベント出演者だった桐蔭学園和太鼓部もお囃子の演奏で協力。「わっしょい、わっしょい」と掛け声を上げながら自作神輿を担ぎ、笑顔で練り歩いた児童たち。次は文化の継承として「この神輿を(学校行事の)山内まつりで使ってほしい」と話していた。担任の田上優希教諭は「地域や企業の協力で実現した。児童たちは貴重な経験ができた」と感謝を示した。
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