コラム「学校と社会をつなぎ直す」㉙ 多様な人と心を合わせてこそ! 桐蔭学園理事長 溝上慎一
9月の桐蔭学園の学園祭に、ダウン症書家で知られる金澤翔子さんをお招きして、席上揮毫を披露いただいた。金澤さんはNHK大河ドラマ『平清盛』の題字を書かれ、揮毫はこれまでも伊勢神宮や東大寺などの神社仏閣でも行われてきた。
桐蔭学園は、アクティブラーニング・探究的な学習・キャリア教育を中心に「新しい進学校」を標榜し、大学受験がゴールではない、仕事・社会に出て活躍できる児童生徒を育てる学園を目指している。児童生徒には、人に優しく、地域や社会のことを考えられる大人になってほしい。そして、障害がある方はもちろんのこと、価値観の異なる多様な人びとと力強く交流していってほしい。変化の激しい問題解決型の社会を力強く生きるためには、個人の知識や能力を育てるだけでは不十分である。多様な人たちとどれだけ心を合わせて交流していけるかが重要である。勉強ができても、アクティブラーニングができないと将来厳しいと主張する理由もここにある。
経験や感情では分からないことが多くある。このテーマには勉強が必要だ。頭で、認知的に理解する作業が必要だ。障害を抱えながらも社会と繋がり活躍する金澤さんを学園へお招きして、生徒たちを交えて交流した学園の意図はここにある。このような機会が、仕事・社会に向けた児童生徒の成長に繋がるはずだ。
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