平成22年度横浜市立中学校作文コンクールで教育長賞を受賞した 田中 明(めい)さん 横浜市立鴨居中学校2年
二人の祖父への賞
○…「入賞したよ」。国語科の先生からの言葉が受賞の一報。「最初は数ある入賞作品のひとつだと思っていたんです」。インターネットで調べてみると、最優秀賞の中から選ばれる賞だと知った。「両親や塾の先生が自分のことのように喜んでくれました」。先月の授賞式では、教育長賞受賞者のみが行う作品の読み上げも行い「改めてすごい賞なんだと感じています」
○…幼少期に母方の祖父が脳梗塞で倒れ、右半身不随に。ただでさえ頑固な祖父が、身体の自由が利かなくなり、家族とぶつかる姿を間近で見てきた。孫である自身だけには優しかった祖父が大好きで、役に立ちたいと車椅子での外出やメールでの会話などリハビリをともにした。「何でも自分でやる祖父でしたが”何とかしてあげたい”という気持ちがありました」。祖父と接し、人を思いやる気持ち、家族の大切さを再認識し読書感想文に祖父との体験談を交えた。6年生のときに亡くなった祖父に「おじいちゃん受賞したよ」と心の中で受賞を報告した。
○…社会歴史部の部長や生徒会書記に立候補する積極的な生徒。塾、茶道教室などに通う忙しい日々を送るが、休み時間など、時間を見つけて本を開くほどの読書好き。月に読む本は4、5冊。「本の主人公が体験することを自分も体験できる感覚になれるのが好きなんです」。先日、小学校教諭だった父方の祖父に受賞を報告した。「教え子にもこんな賞をとった人はいなかったよ」とほめられた。賞状を手に祖父と記念に撮った写真は笑顔が満載だ。
○…街中でスカウトされ小学生時、子役として活躍。母方の祖父が出演番組を見て喜んでくれ、「自慢の孫だ」と周りに話していたことが何より励みになった。『1リットルの涙』のドラマを何回も見て主人公のように懸命に生き抜く人生を送りたいと考えている。「この作品は私のバイブルです」。将来の夢は人を感動させられる女優になることだ。
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