独立行政法人造幣局による国際コイン・デザイン・コンペティション2020で、台村町在住の中田晋一さんが、コロナ終息などの願いを込めたデザインで最優秀賞を受賞した。10年前にも最優秀賞に輝いており、二度の受賞はアジア人初だという。
今回中田さんが最優秀賞を受賞した国際コンペは、貨幣デザインの芸術性の向上に寄与することを目的に、1998年から国内外よりデザインを募り行われている。一般・学生部門があり、一般部門にはポーランドやフィンランド、イタリアなど8か国から37作品の応募があったという。
中田さんの受賞作品タイトルは『危機の終息から希望の未来へ』。「昨年は新型コロナウイルスで大変だった」と話し、コロナ撃退の願いを込めて、表にはアマビエをデザイン。アマビエの毛やうろこのほかに、ウイルス表面の突起など細部にまでこだわったという。また、裏面には地球に放射状の光が降り注ぐイメージでデザインされている。光の上には愛や知恵、勇気などの英文字が重なっている。また、上部には東日本大震災時の支援国に対する感謝の気持ちをリボン結びで表現した。
日本画家や造形家として活動する中田さんは2011年、精密鋳造原型の技術習得を目的に初めて同コンペに応募。当時、連日報道されていた小惑星探査機はやぶさの地球帰還のニュースに感動し、『はやぶさ帰還』をテーマにしたデザインで初応募にして最優秀賞となった。二度の最優秀賞受賞はアジア人として初の快挙。
「昨年はコロナで大変な年だったが、事態の終息を願っている。芸術の力で一矢報いたいという思いで制作したので、受賞を知った時は嬉しかった」と笑顔を見せた。
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