横浜市と(株)e-Mobility Powerは6月8日、EV充電器を公道上に設置する全国初の実証実験を青葉区内で始めた。来年3月31日まで安全性や利便性などを確認するのが目的。電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)に乗りやすい環境の整備につながるか、注目されている。
2050年までの温室効果ガス実質排出ゼロ(脱炭素化)を目指している市は、自動車メーカーなどが出資している同社と連携協定を結び、EVの普及促進に取り組んでおり、実証実験もその一環。市によるとEVやPHVに燃料電池車を合わせた次世代自動車の普及率は昨年3月時点で0・56%に留まっているのが現状。脱炭素化のためにも次世代自動車の普及に向け充電インフラの拡大などの取り組みが必要な状況だ。
公道への充電器設置は欧州では一般的だが、日本でも都心部における貴重な充電場所になること、視認性がよく充電インフラが充実しているという安心感にもつながるため、EV化促進に貢献する有用な施策になる可能性がある。実証実験では安全面や利便性の確認や課題の洗い出しが目的だ。
8日には林文子市長や同社の四ツ柳尚子代表取締役社長らが参加し、みどりアートパークと現地で実証実験開始式が行われた。林市長は「今回の実証実験で充電インフラの整備を大きく前進させ、EVが日常のものになるきっかけになれば」とあいさつ。四ツ柳社長は人口が多く充電器のニーズが高い大都市部は場所がなく設置できないジレンマがあると説明。「今まで事例がなかった公道上も設置候補地となることで利便性が高まり、EV普及が進むと考えている」と語った。
県道140号に設置
設置されたのは2台同時充電が可能な急速充電器で24時間利用が可能。設置場所は、県道140号沿い(青葉区しらとり台69付近)。駐車禁止区間だが、専用の駐車枠内で充電中に限り、駐車が可能となる。
市会副議長として式に参加した高橋正治市議は「脱炭素化の実現に向け容易に充電ができる環境を整えたい」と話す。
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