食育インストラクターとして、9月14日に長津田で開かれる食育講座で講師を務める 篠遠 小登美(しのとう さとみ)さん 北八朔町在住 52歳
食育や防災で地域の力に
○...初めての子育て中、我が子の食べ物の好き嫌いに頭を抱えた。愛らしい幼児を前に、食に関して葛藤する毎日。「どうしたらバランス良く食べてくれるんだろう」。そうした悩みが、食育の大切さを広く伝える「食育インストラクター」の資格取得の契機となった。防災士でもあり、9月、長津田地区センターでの「食育講座&災害時の食の備え」で講師を務め、地域の子育て世帯の悩みに応える。
○...島根県出雲市で生まれ育った。音楽が好きで、合奏部でフルートを担当した小5のとき、島根県での国体の開会式に出演し、マーチングを披露した。「緊張していて、本番はあっという間に終わった」と懐古する。高校卒業後は都内の専門学校の音響芸術科に進学。大手テレビ局の関連の制作会社に職を得ると、ニュース映像に音楽を付ける編集業務や音声担当としての現場取材など多忙な日々を送った。
○...衝撃を受けたのは、阪神淡路大震災発生直後の編集作業だった。「視聴者が見ているのは編集後の映像。私たちが見ていたのは、被災地を映した未編集の映像の数々」。画面を通じ、痛ましい被害を目の当たりにする毎日。「災害に備えておかなきゃ」。そのとき芽生えた強い思いが、その後の防災士の資格取得につながった。
○...子どもの頃から料理が好きだったことから、制作会社を退職後、調理師免許やフードコーディネーターの資格も取得。「好きこそ物の上手なれ。料理って自分の思いを形にできるし、毎日違う味を作る工夫をするのが面白い」。現在は自宅近隣の小学校で給食の調理補助としても勤務している。これからも、子どもの食に悩む人たちが「楽な気持ちで料理できるよう、サポートしていきたい」。
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