緑消防署の署員たちが7月19日、上山小学校を訪れ、小学6年生を対象に着衣泳訓練を実施した。児童約60人が参加し、服と靴を着用したままプールに入って水に浮く練習に取り組んだ。
子どもの水難事故河川で多発
警察庁のまとめによると、2023年中に全国で発生した水難事故による死者・行方不明者数は、前年比16人増の743人。うち中学生以下は27人(前年比1人増)で、このうち59・3%に上る16人については、河川で事故に遭っていた。
また、今年7月5日には、旭区内を流れる帷子川で遊んでいた小学生が溺れて死亡する事故が発生している。
同署署員たちは「夏休み中は子どもが水辺で遊ぶ機会が増える。水に溺れそうになっても、命が助かる方法を身に付けてほしい」と指導にあたった。かつて水難救助隊や特別高度救助部隊に所属し、多くの人命救助に携わった経験を持つ十日市場消防出張所の上田俊輔所長は、プールの中の児童に「溺れると思ってバタバタすると、かえって水に沈んでしまう。仰向けで大の字になり、救助が来るまで浮いて待つことが大事」と指導。また、浮いたまま手足で水を掻いて進む「イカ泳ぎ」も教えたほか、空のペットボトルを腹部に抱え、体を浮きやすくする方法なども伝えた。
体験した男子児童は「水から上がったとき服が重かったけれど、水には楽に浮くことができて楽しかった」と話した。
同署は7月25日に、同校プールで緑消防団員向けに着衣泳訓練を実施する予定だ。
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