青年海外協力隊としてボリビアで活動し、いっぽで同国の文化を紹介した 油井 文さん 北八朔町在住 51歳
笑顔育む「地域のオカン」に
○…22歳でボリビアへ。自身にとって「初めての海外。でも仲間たちと一緒だったから不安はありませんでした」。JICAの青年海外協力隊員として標高約4000mにある街に滞在。「家政」という職種で2年間、孤児院の子どもたちや、女性たちの自立支援などに携わった。8月10日、十日市場町のいっぽでボリビアの民族衣装をまとい「現地で毎晩練習した」というダンス「リャメラーダ」を披露。リャマを追い込む動きを取り入れた伝統のダンスで注目を集めた。
○…都内に生まれ育ち、大学では栄養学を学んだ。国際協力の道に進んだきっかけは、就職活動中だった大学4年のときに偶然目にした電車の中吊り広告。青年海外協力隊員募集の内容に心を掴まれ「『ほかの世界も見てみよう』と、親には相談せずに応募しました」。自宅に届いた合格通知。突然のことに驚く親に、自身の強い思いを伝えた。企業から入社の内定を得ていたが、就職を辞退。スペイン語などの研修を経て渡航した。
○…幼い頃から絵を描くことが得意。ボリビアでの活動中、「子どもたちに喜んでもらいたくて」灰色だった孤児院の壁にディズニーの人気キャラクターなどの絵を描いた。「子どもはキャーキャー言って喜んでくれた。描いて良かった」と懐古する。帰国後、結婚を経て緑区へ。「山下地区は自治会の人が一生懸命だし、楽しくて大好き」と語る。
○…現在は5人の子を持つ母。スポーツに励む我が子を応援するのが楽しみという。家庭科の教員免許や管理栄養士などの資格も持っており、今後はボリビアの文化紹介だけでなく「子ども食堂での活動もやりたい。『地域のオカン』のようになれれば」。穏やかな声に優しい人柄が滲む。
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