中期計画進捗度 「予定どおり」が93% 市が「中間振り返り」発表
横浜市は9月4日、10年度から13年度までの施策や事業の目標を掲げた「中期4か年計画」の前半2か年の実績などをまとめ、振り返り評価を発表した。計画中間に行う評価を含めた振り返りは初めて。46の施策・取組のうち、93%が「予定どおり」以上と評価した。
中期4か年計画は、25年ごろを展望した長期ビジョン「横浜市基本構想」の中で、目ざすべき都市像を具体化するためのもの。成長戦略、基本政策、行財政運営などからなる。
「振り返り」は、4か年の目標値に対して2か年(10年度〜11年度)の進捗率などを全庁横断的に振り返り自己評価した。一部数値化できない事業などは状況や経過を考慮。達成度を「予定を大きく上回った」(S)、「予定を上回った」(A)、「予定どおり」(B)、「予定どおり進まなかった」(C)の4段階にわけた。
計46項目の評価の内訳は、Sが2、Aが16、Bが25、Cが3だった。
待機児童にS評価
市のまとめによれば、最も高いSランクとなったのは、「未就学期の保育と教育の充実」と「暮らしを支えるセーフティネットの確保」の2施策。「未就学期」は、林文子市長が最重点課題とした待機児童解消において、10年4月時点で1552人だった待機児童数を今年4月時点で179人にまで減らしたことが要因とした。「セーフティネット」では、生活保護受給者への就労支援として専門員を各区に配置。昨年度は最終目標値の年間1600人を上回る1969人を就労させたとしてSランクとなった。
一方で、いつでも利用できる子育て支援の場づくりが目標を下回り、妊娠から乳幼児期における子育て家庭への支援にC評価がついた。また、都市計画道路の完成延長、樹林地保全制度による指定においても予定どおり進んでいないとした。
収支不足1230億円
市は振り返りに合わせ、13年度から15年度までの中期的な財政見通しを試算。3年間で計1230億円の収支不足となることを発表した。市は、「事業の見直しや行政コストの縮減などに取り組み、解消していく」としている。
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