小田原北条氏の重臣で長津田の初代領主の父にあたる板部岡江雪斎の魅力に迫る歴史展を開催しようと長津田地区センターが準備を進めている。大河ドラマにも登場し脚光を浴びる「江雪」をきっかけに、長津田の街を盛り上げたいとしている。
板部岡江雪斎は戦国から江戸時代初期にかけ活躍した武将。特に外交術に長け、北条氏に仕えながら豊臣秀吉、徳川家康などとの折衝に奔走した。小田原開城後は秀吉のお伽衆となり、秀吉の死後は家康に仕えた。関ヶ原の戦いでは家康の傍らに控え、「関ヶ原合戦図」にも描かれている。
その功績が認められ、長男は家康の旗本として長津田の初代領主となった。
また長津田にある大林寺の寺伝によると「江雪」は、同寺の開基とされ、高名な僧侶を招致し現在の規模になる礎を築いたとされる。約7年前には「江雪」の本が地元在住者により出版されるなど、区内の歴史愛好家の中でも郷土の発展に力を尽くした「江雪」人気は根強い。江雪の長男による岡野家は、直系の娘が1967年に23歳で亡くなっている。
この「江雪」がNHK大河ドラマ「真田丸」に登場したのをきっかけに歴史展企画を思い付いたという長津田地区センターの豊田和美館長は「交渉役として幾多の場面で功績をのこした江雪とその長男に始まる長津田領主岡野家の足跡を辿り、まだ見ぬ地域の魅力に触れていただければ」と話す。歴史展はこれまでにも一緒に歴史講座などを開催してきた「長津田ふるさと会」との協働で開催される。同会の久保田武光さんは江雪と岡野家に関わる資料を集めるなどして歴史展を充実させたいと準備に取り組んでいる。
歴史展の内容は今後詳細を決定し、順次公開。期間は5月28日から6月26日となる予定。
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