中山2丁目の生活道路で現在、車両の走行速度を低減させる実証実験が実施されている。道路上にハンプと呼ばれる台形状の段差などを設置するもので、市内で2番目の取り組みとなる。
中山2丁目での実証実験は、国土交通省が2017年度に速度や急加減速などの履歴を記録する機能を持つETC2.0搭載車両から得たビッグデータ(約1万台)によって速度超過や急ブレーキが多発する生活道路を特定し決定された。
対象となったのは、中山駅北口の中山地区センターから中原街道に接する休日急患診療所入口交差点までの区間。中山小学校の通学路になっているほか、最高時速30Kmに定められた「ゾーン30」になっているが、周辺の幹線道路や中山駅東側の踏切を回避する、いわゆる抜け道になっている。ビッグデータの分析結果を見ても車両が時速30Kmを超える区間が連続しており、急減速も集中。14年〜16年の間で自転車や歩行者との事故が5件発生していた。
中山町自治会の相原磯光会長によると、地域住民から安全対策を求める声が数年前から上がっており行政に相談していたという。
対策協議会を発足
今年8月には中山町自治会、中山小学校、緑警察署、緑土木事務所、国土交通省横浜国道事務所、横浜市道路局施設課などで組織された「中山町地区交通安全対策協議会」が発足。同地区での課題を共有したほか、住民からは「休日急患所前の交差点は下り坂のためスピードが出やすく、カーブになっているため見通しも悪い」「日常的に利用している車が多いので、視覚的対策(路面標示や注意喚起看板)では慣れてしまう。物理的な対策を行ってほしい」などの意見が出された。その後の協議会でも「実証実験では、路上駐車や交通渋滞に与える影響も検証してほしい」などの声も上がった。
実証実験では、車両の速度が速く、安全性が危惧される4ケ所で物理的な対策が20日から試験的に実施されている。具体的には、ポールを立てて道路幅を狭くすることで車のスピードを低下させる「狭さく」(2種類)に加えて、「ハンプ」と呼ばれる台形状の高さ10cmの段差を設置。さらに、横断歩道を歩道の高さまで高くした「スムース横断歩道」も設置された。
実験は12月17日(月)まで。周辺住民に対するアンケート調査も実施される。これらの結果を基に2019年1月30日に予定されている第3回協議会で住民らに実験結果が報告され、19年度以降の取り組みについて協議される予定だ。
相原会長は「どのように安全な街を作っていくのか、将来を担う子ども達のためにも今後も検討していきたい」と話した。
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