横浜市は新型コロナウイルス感染症の軽症者等を受け入れる宿泊療養施設を5月3日に開所した。現在5人の軽症者等が入所しており、市は今後の感染拡大に備えて200床を目指し準備を進めていく。(5月17日時点)
市の宿泊療養施設は市立市民病院の旧病棟=保土ケ谷区=を活用。県が医療崩壊を防ぐために構築した、症状の軽重により担当医療機関を振り分ける「神奈川モデル」の一環として開所した。
施設は解体工事に着手予定だった旧市民病院の西棟2〜5階を使用し、29室65人の受け入れ体制を整備。1階は医師や看護師などの待機場所で、患者の健康状態の確認は自動配信(1日2回)のLINEを活用するという。症状がおさまれば療養開始から14日間経過後に退所する。市は「国の方針に基づきPCR検査は(退所する)軽症者には実施しない」とする。
感染拡大防止が狙い
「神奈川モデル」とは症状を▽無症状・軽症(酸素投与不要)▽中等症(要酸素投与等)▽重症(要人工呼吸器/体外式心肺補助器)の3つに分けるもの。入院が必要な中等症以上の患者を集中的に受け入れると同時に、自宅待機可能な軽症者が確実に外出しないよう宿泊療養施設を設けることで感染拡大を防ぐ狙いがある。医師が診断した軽症者は各区保健所から今後の希望を聞かれ、自宅待機か県対策本部が選択した県内4つの受入施設に入所する。横浜市民は原則、開所した施設か、県が一括で借りたアパホテル&リゾート横浜ベイタワー(2160室)を利用するという。
17日時点の市内の感染者は退院者と死亡者を除き245人。市担当者によるとそのうち189人が無症状・軽症患者で、現在、今回の開所施設など宿泊療養施設に計16人が入所している。「家庭内感染を防ぐためにも引き続き施設利用を促したい」と担当者。
入院病床は約500床
一方、中等症以上の市内患者は56人。市が確保した病床数は約500床と現時点で医療崩壊の恐れは低い。担当者は「週あたりの新規患者数は4月上旬のピーク時よりも減少傾向だがまだ予断を許さない状況」と話す。
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