年々観客動員数を伸ばしてきた横浜DeNAベイスターズは2020年、横浜スタジアムの約5000席の増席工事を終え、さらなる飛躍の年とするはずだった。新型コロナで一転、開幕まで危ぶまれた異常事態の中、オンラインサービスも積極的に導入し、苦境と立ち向かい続ける(株)横浜DeNAベイスターズの岡村信悟社長にインタビューを行った。
――まずは1年間の総括をお願いします。
「一言で表現すると『思いの残る1年』でした。新型コロナ感染症拡大の影響で、チームをはじめ球団・球場全体で予想もつかないような対応も多く生じ、色々な意味で忙殺されました。
約3年がかりで進めた横浜スタジアムの増築・改修工事が終了し、横浜スタジアムは年間240万人のお客様をお迎えできるようになりました。世界に誇るスタジアムに生まれ変わる記念すべきスタートを切る予定でしたが、年間を通じて多くの方をお迎えできない状況となり、とても残念でした」
――そんな中、オンラインの試験的な取組も多かった印象です。感じた手応えや課題、ウィズコロナにおけるプロ野球のあり方についてどのように考えていますか。
「未曾有の状況の中、どうにかして野球という日本の大衆文化を存続させ、次の世代に繋げていくんだという思いでやってきました。このような状況だからこそできることを模索してオンライン施策にも積極的に取り組み、緊急事態宣言発令後は野球に関わらず様々な娯楽が制限される中、お家で楽しめるコンテンツ制作に注力しました。
3カ月遅れとなったシーズン開幕後は、ご来場いただけないファンの方々の想いをスタジアムで戦う選手たちに届ける企画などでファンとチーム、そしてファン同士が相互にコミュニケーションを取れるよう心掛けてきました。Zoomを活用してOBの解説やチャットを通じた相互交流が楽しめる『オンラインハマスタ』やバーチャル空間上の横浜スタジアムでアバターを通じて観戦体験ができる『バーチャルハマスタ』など、オンラインを活用した新たな観戦体験のご提供などベイスターズらしい取り組みもできました。
ウィズコロナ時代においても継続してリアルとバーチャルの両輪での施策を進めていきたいと考えています。昨シーズン終盤には世界に先駆け入場規制緩和を伴う技術実証を実施しましたが、日本のスポーツ、エンターテインメントを我々が牽引していくんだという気持ちを持って、今後も挑戦を続けていきます」
――横浜の街と球団との関わり方についてはいかがですか?
「横浜スタジアムの改修・増築工事が終了し、『コミュニティボールパーク』化構想に基づく新名所が沢山誕生しました。さらに、街に賑わいを創出する『横浜スポーツタウン構想』の一環として、横浜公園内にハンバーガー専門店、JR横浜駅構内にビアカフェなどの飲食店舗を新オープンしました。コロナ禍で当初予定より苦戦していますが、横浜の都市空間を生き生きとしたものにしていくため、大切に取組を続けてまいります」
――最後にファン、市民のみなさんにメッセージをお願いします。
「今年は球団誕生から10年となる節目の年で、更なる飛躍のための大事な1年になります。
チーム生え抜きの三浦大輔さんが監督に就任し、優勝経験もあり横浜一筋である三浦監督が23年ぶりの優勝をもたらすことは、誰もが望む最高のシチュエーションだと思います。引き続き、熱い応援を宜しくお願いします」
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