今年で開所20周年を迎える「みどりの家」で施設長を務める 出口 博喜さん 大和市在住 47歳
使命感と感謝を胸に
○…「重い障がいのある人が地域の中で、自分らしくいきいきと生きる」を基本理念とする社会福祉法人キャマラードが運営する区内の施設「みどりの家」は今年、開所20周年を迎える。診療所を備え、利用者の医療的ケアも行っているみどりの家で、2015年から施設長を務めている。「手探りしながらも、がむしゃらに続けてきた。施設を長年継続できたことを誇りに思う」
○…生まれも育ちも大和市。短大時代は工学部で学んだものの、その後福祉の仕事を志したのは、重い障がいのある、3歳離れた弟の存在がきっかけだった。「弟に障がいがなかったら、この仕事はしていなかった。いまとなっては感謝しかない」。みどりの家の開所当時から同施設で勤務。自身が29歳のとき、弟を亡くしたが、彼を思う気持ちはずっと心に生き続けている。「夢は、弟も安心して通わせられる施設づくり。家族を預ける側が、安心して預けられる施設づくりをしたい。その一心です」
○…中学時代は野球部で白球を追い、高校では軽音楽部でドラムの演奏に夢中になった。バンドのメンバーとして文化祭や地域のイベントにも出演。観客が「演奏を聴いて盛り上がってくれてうれしかった」と懐古する。山岳部にも入って登山を楽しんでいた経験もあり、近年では妻と我が子4人と共に「毎週のようにハイキングに行っていた。厚木の山々は制覇した」と笑顔で話す。
○…みどりの家では地域交流事業として節分祭を実施している。今年は20周年記念行事として2月3日(土)、ゲストに具志堅用高さんを迎えて開催する。「ぜひ多くの人に楽しんでほしい。今後も地域の皆さんとの連携を大切にしたい」。これからも使命感を胸に、施設運営を続けるつもりだ。
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