神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
緑区版 公開:2024年9月19日 エリアトップへ

災害時の第1次緊急輸送路 無電柱化が難航 計画策定時と同程度に

社会

公開:2024年9月19日

  • X
  • LINE
  • hatena
無電柱化が完了した、根岸駅周辺の山下本牧磯子線
無電柱化が完了した、根岸駅周辺の山下本牧磯子線

 横浜市は2018年度、災害時の消火や救助活動、物資輸送の生命線となる「緊急輸送路」などについて無電柱化(※)の推進計画を策定したが、工期の長さや高い整備費で難航。高速道路や幹線道路などと広域ネットワークを構成する第1次緊急輸送路の無電柱化率は、策定時と同程度の33%にとどまる。

 市は推進計画に基づき、緊急輸送路を含む管理道路を整備してきた。しかし、23年度末の第1次緊急輸送路(総延長198Km)の無電柱化率は計画策定以降に指定された道路もあり、18年と同程度の33%(65Km)。また、第1次緊急輸送路のうち、横浜新道や保土ケ谷バイパスにつながる環状形成3路線(環状2号線、山下本牧磯子線、鶴見溝ノ口線/合計36Km)を27年度までに完成させることを目標にしていたが、23年度末の無電柱化率は18年から3ポイント増の71%(26Km)と達成困難な状況だ。

工期と整備費が壁

 整備が進まない要因の一つが長い工期。市道路局企画課によると、既設埋設物の移設や共同溝の設置、電柱・電線の撤去などには10年前後かかる。整備費も高く、国交省の試算では電線共同溝方式の場合、道路管理者の負担額は1Kmあたり約3・5億円。横浜市のような都市部は既設埋設物が密集しており、試算以上の費用が必要という。

 市は現在、環状形成3路線の整備に注力し、25年度末の無電柱化率74%を目指している。コスト削減の技術導入や国への補助金要望にも取り組むとして、担当者は「人命救助や復旧・復興につながる事業。しっかり進めていきたい」と話す。

昼間工事や常設作業帯の導入を

 NPO法人電線のない街づくり支援ネットワーク(大阪府)の井上利一事務局長は無電柱化推進にあたり、低コスト手法の積極的な活用のほか、昼間の工事や昼夜連続した常設作業帯などの導入を呼びかける。また、「11月10日の『無電柱化の日』などを活用し、市民に意義やメリットを周知すべき」と説明する。

無電柱化が難航-画像2

緑区版のローカルニュース最新6

赤レンガ倉庫に高さ10mの巨大ツリー

赤レンガ倉庫に高さ10mの巨大ツリー

横浜市出身・神田愛花さんが点灯

11月26日

維新代表選 4人が桜木町駅前で演説

維新代表選 4人が桜木町駅前で演説

党再生など訴える

11月26日

貧困・飢餓撲滅へ 日本の若者たちがチーム設立

「横浜10大ニュース」で2024年を振り返る

「横浜10大ニュース」で2024年を振り返る

投票受付中、抽選でプレゼントも

11月23日

初の「よこはま子ども国際平和シンポジウム」で小中学生ら議論

光と音楽が織りなす横浜冬の風物詩「ヨルノヨ2024」

光と音楽が織りなす横浜冬の風物詩「ヨルノヨ2024」

12月5日から30日、都心臨海部で

11月22日

あっとほーむデスク

  • 11月14日0:00更新

  • 10月31日0:00更新

  • 10月24日0:00更新

緑区版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

バックナンバー最新号:2024年11月26日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook