『相鉄沿線の近現代史』をクロスカルチャー出版から刊行した 岡田 直(なおし)さん 中山在住 57歳
路線と街に魅せられて
○…約2年をかけて手掛けた著書『相鉄沿線の近現代史』を、今年7月にクロスカルチャー出版から刊行した。街の地理や歴史を行政区ごとに語るのではなく、「沿線」という切り口で捉えた一冊。横浜だけでなく、大和市や海老名市、厚木市にも何度も足を運んだ。特に力を入れたのは相鉄による横浜駅西口周辺の開発について。「歴史をさかのぼると、路線が街に与える影響の大きさが見えて本当に面白い」とにっこり。
○…滋賀県の出身で、幼い頃から電車好き。東京大学文学部に入学する際、初めて上京すると「首都圏の路線図に胸が躍った」と笑う。卒業後は出版社に就職し、書籍編集者として働く傍ら、京都大学の大学院で修士課程を修了。いつしか、「自分でも書いてみたい」との思いが湧いたという。2003年に横浜都市発展記念館が開館する際、学芸員の募集に応募。見事に合格すると、地図や電車、団地などに関する展覧会に携わるように。現在は横浜市史資料室に勤務する。
○…近年は執筆作業などもあり控えているが、以前は休みになるとほぼ旅行に。「国内の鉄道はほとんど網羅したかも」と話すように、国内を走行していた夜行列車や路面電車で乗っていないものはないそうだ。大学生の頃はよく「青春18きっぷ」で帰省。「新幹線よりも生活に溶け込んでいる電車、特に東海道線が好き。路線バスに乗るのも、いろいろな発見があって楽しいです」
○…学芸員時代に鉄道や団地に関する展示やイベントを手掛けたことがきっかけで、出版物の依頼が増えた。「夢が叶ったと言えるかも」。今後の目標は、都市や鉄道をメインにした図鑑や図録の編集。「地元で馴染みある阪急や近鉄電車にも携わってみたいですね」
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