地域と事業所の防災を担う市内の「自衛消防隊」が日頃の消火技術訓練の成果を競う「令和6年度横浜市消防操法技術訓練会」が10月17日、戸塚区内の横浜市消防訓練センターで開催され、緑区代表として出場した3隊が全3部門で最優秀(優勝)の成績を収めた。緑消防署によると、同訓練会で同一区が3冠を達成したのは史上初の快挙。
「自衛消防隊」とは、災害時に初期活動を効果的に行うことで、被害を最小限に抑えるために設置される事業所の組織。当日は「屋内消火栓操法I(女性の部)」「屋内消火栓操法II(男性または男性女性混成の部)」「小型ポンプ操法」の3部門で審査が行われ、各区の訓練会を勝ち抜いた精鋭41隊205人が日頃の訓練の成果を披露した。
「屋内消火栓操法」は、指揮者以下4人で屋内消火栓を使い、ホースを延長して放水し、水を標的に当てた後、資機材の撤収を完了するまでの隊員の基本動作の正確さと速さなどを競うもの。「小型ポンプ操法」では、1隊4人編成で小型動力ポンプを使い、ホースの延長や放水、水で標的を倒すまでの速さや、撤収完了までの動作の正確さを競った。
2隊が2連覇
緑区からは、緑区役所が「屋内消火栓操法II」、株式会社DNPファインケミカル(本社・青砥町)が「小型ポンプ操法」に参加。それぞれの出場部門で2連覇を果たした。
緑区役所のメンバーでキャプテンを務めた渡邉亮輔さんは「目標通りのタイムを出せたが、他のチームがさらに早いタイムだったので落ち込んだ」という。ただ、そのチームはミスがあったことで減点され、緑区役所が勝利を手中に。「普段からミスの無いよう練習を徹底してきた成果が実った」とした。
(株)DNPファインケミカルは「小型ポンプ操法」の部門で唯一30秒台の放水タイムを記録し優勝。指揮者を務めた同社の寺薗匠さんは「猛暑の中、正確・スピードを意識し練習に励み連覇達成できました」と話した。
「屋内消火栓操法I」には「医療法人社団 鴨居病院」が出場。2位より1秒以上速い61・6秒のタイムを出し、最優秀に輝いた。出場した同院の若泉麻耶さんは「みんなで頑張って練習してきた結果、優勝できてうれしかったです」と喜びを語った。
緑消防署の寺山洋司署長は「参加した事業所の自衛消防隊は8月から2カ月以上にわたる訓練を実施し、その成果を遺憾なく発揮して最優秀という素晴らしい結果につながった。万が一、災害が発生した場合、自衛消防隊による初期消火活動などが円滑に行われ、従業員、利用者などの安全が確保される事業所防災力が高まった」とした。
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