全国の地ビールを評価する「ジャパンクラフトビアセレクション2011」(主催・NPO法人 日本の地ビールを支援する会)の各賞が先ごろ発表され、新横浜のビル屋上で養蜂されている蜂蜜で作られたビール「HACHEY(ハッチー)」が準優秀賞に輝いた。
「HACHEY」は、養蜂を通じて街の活性化を目指す市民団体「Hama Boom Boom!プロジェクト」(岡田信行代表)と、市内農産物の地産地消を推進する「芸術麦酒製造構想」(緒賀道夫代表)がタッグを組んで生まれた商品。新横浜で採れた蜂蜜を使い、厚木市にある地ビールメーカー「厚木ビール」が醸造を行っている。
分類上は「発泡酒」で、アルコール分5%。甘くマイルドな口当たりが特徴で、特に女性に人気が高いという。港北区内では「新横浜ラントラクト」(新横浜2‐15‐4)内にあるギフトショップでボトル販売されており、同店によると平均で月20本、クリスマスシーズンなどになると数百本ほど売れているという。一本330ミリリットル入りで550円(税込)。問合せは同店【電話】045・474・3832まで。この他、市内中心部のビアパブや「厚木ビール」の通信販売でも購入できる。
”新横浜の味”表現ベルギービール部門で準優秀賞
「ジャパンクラフトビアセレクション2011」は、全国の各ビール会社からエントリーされた地ビールを「ライトラガー」「アメリカンエール」など11カテゴリーに分け、審査員の判定によりカテゴリーごとにプラチナ(最優秀賞)・ダイヤモンド(優秀賞)・ゴールド(準優秀賞)の賞を授与する。同大会名義では今年で3回目の開催となり、応募総数約50社120点の中から選考が行われた。
その中で、「HACHEY」はベルギービール部門の「ベルジャン」でゴールドを受賞。「多くのビアスタイルがあるベルジャンの中で、その一つに則していて、個性的な部分があり、なおかつ全体的なバランスがとれている点」が評価された。
「発祥の地」を意識
2009年の開国博Y150でお披露目するため、約3年前から計画がスタート。市職員でもある緒賀代表は「ペリーが日本にビールを初めて持ち込んだのが横浜。私が職場のメンバー数人と結成した『芸術麦酒製造構想』と、『Hama Boom Boom!プロジェクト』が、開港150周年記念のイベントをきっかけに、横浜で採れたはちみつを使ってビールを作ろうという話になった」と経緯を語る。”市民創発”の取り組みとして「HACHEY」作りは進められてきた。
当初は市内中心部で養蜂されていたが、約1年半前に新横浜のビル屋上へ拠点を移している。現在も養蜂活動は同プロジェクトが主導し、近隣の人や有志が手伝いながら活動をしている。蜜蜂の行動範囲は半径約2Km。その圏内の花々から採取された蜜から作られているため、その土地独特の味わいが楽しめるという。
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