緑区三保町出身の名僧として知られる印融法印の入寂から500回忌に合わせ、自筆本「諸尊表(しょそんひょう)白抄(びゃくしょう)」の複製と頒布が行われている。
印融法印は、永享7年(1435年)に生まれた。幼い頃から学問に優れ、読書を好んだという。京都や奈良、高野山で修業を積んだ後、関東へ戻り、著作活動や弟子の指導に尽力した。著作は、写本も含めて60作品以上に及ぶ。その中には、日本最古の百科事典と言われる「塵袋」の書写もあり、国の重要文化財に指定されている。
印融法印にゆかりのある港北・緑・青葉・都筑・鶴見・神奈川区の高野山真言宗寺院31カ寺で構成する組織「駕牛会」は、500回忌記念事業の一環として、自筆本「諸尊表白抄」を約300冊複製。9月以降、横浜北部の寺などに発送される予定だ。
同著は、百十八篇もの表白を収めた真言宗を代表する書物。文章の格調の高さとともに、諸尊の誓願や功徳を知ることができる名著とされる。
印融法印が活動の拠点にしていた緑区小山町にある観護寺の北田智昭住職は「今回、原本を保管しているお寺の住職に特別に許可を頂き、初めて複製が実現した。忠実に複製しているので、印融法印の筆致にも触れることができる」と話した。
同寺では、9月17日(月)の午後1時から「法要付庭儀理趣三昧舞楽法会」が行われる予定だ。
そのほか、横浜市歴史博物館で、9月2日(日)までの期間、「印融法印パネル展」が実施されている。
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