障害者スポーツ文化センター横浜ラポールで5月16日〜23日、高次脳機能障害のある横浜市の作家による展示「Sari─Kiwa─Pippi展─Meisou─」が開催された。襖をキャンバスにした作品や、点描を使った作品などが展示された。
高次脳機能障害は、病気や事故などにより脳の一部を損傷し、思考、記憶、行為、言語、注意などの脳機能の一部に障害が起きた状態のこと。外見からは分かりづらいため、「見えない障害」と言われ、周囲から十分に理解を得ることが難しく、誤解されることもある。
同作家は海難事故に遭い、外傷性脳損傷による後遺症で、この障害の診断を受けた。絵を描くようになったのは、記憶を保つ困難さから絵日記を描き始めたことがきっかけ。初めは小さなスケッチブックに描いていたが、徐々に大きくなり、大家の許可を取って襖にも描くようになっていった。副題の「Meisou」には、心を静める「瞑想」、自身が迷って走っていた時期を示す「迷走」など、さまざまな意味が込められている。
「絵を見返すと、その時の感情が湧き上がってくる」と話す同作家。「楽しいことも辛いことも、全部ひっくるめて今の自分。体調が悪い時は、めまいと頭痛がひどくなる。身体は動いていないのに、頭の中がグルグルして、まるで洗濯機みたい」と、自身の状態をユーモアに表現する。
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