林生紗さん=人物風土記で紹介=は、病にかかったことをきっかけに「自分に何ができるか」と考え、2022年からフリーペーパーを自費で発行している。「紙面を読むことで、肩の力が抜けて呼吸が楽になるような時間になれば」と入院生活や日常での出来事などを綴る。港北区内では2カ所に配架しており、6月21日に第9号を発行する予定だ。
林さんは、2021年に血液癌の一種である悪性リンパ腫を患った。発見した時点で既に、内臓にも転移しておりステージ4の状態。それから抗がん剤治療の生活が始まった。
感謝の気持ちで
紙面は、月の満ち欠けのタイミングなどに合わせて発行している。第1号は入院中のベッドの上で書き上げ、22年1月に印刷。退院後も筆を執り続け、これまで第8号まで出されている。執筆した紙面は、経過観察時に、治療に対する感謝の気持ちを込めて入院していた医療機関などに渡し、いつしか施設内に掲示されるようになった。
製作する時は、「全員が抗がん剤治療をすることによって回復できるわけではないため内容や言葉は慎重に」と意識しながら執筆する。
A4サイズの片面プリント。入院中に読んだ本やこれまでの日常での出来事で印象に残っていることから、自身の本職であるセラピストとしての経験や知識、自分自身との向き合い方の体験談などを「生きている風景」「癒しの養生日記」としてまとめられている。
役に立ちたいという思いから始まったが、紙面を作り、それを人に読まれることで、元気をもらい自身のがん治療につながっている。林さんは、「今囚われている事柄や感情から、一度自由になる時間を作るきっかけになれば。さまざまな人に読んでもらえれば嬉しい」と笑顔を浮かべた。
紙面は、日吉本町の児童書店や綱島にあるカフェ「POINTWEATHEAR」などに50部ずつ配架されている。
第10号まで発行したら、書き下ろしのエッセイを挿入し、これまでの紙面をまとめる予定だ。
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