ミュージカル『モーツァルト！』でアルコ伯爵として出演する 中西 勝之さん 日吉本町在住 53歳
気持ちを前面に表現
○…２００７年に『スウィーニー・トッド』のオーディションに受かったことが転機となり、ミュージカル俳優に。８月19日からは、帝国劇場でミュージカル『モーツァルト！』に出演。コロレド大司教の部下であるアルコ伯爵を演じる。「苦手なダンスは丁寧に、得意な歌は前面的に。どこまでできるかドキドキする」と笑顔の中に緊張もにじませる。
○…音楽理論などを学び指揮者を志した時期もあったが、恩師の勧めで東京芸術大学声楽科、同大学院オペラ科へ。オペラとミュージカル、声の出し方もしきたりも違う世界ではあるが、「人生二度楽しめている」と微笑む。これまで、劇団四季の外部出演や『レ・ミゼラブル』など、さまざまな作品に関わってきた。「宮本亜門さんが演出した作品では、表現方法の引き出しが豊富で勉強させてもらった」と追想し目を細める。
○…兵庫県西宮市出身、甲子園球場が近かったこともあり、趣味は高校野球の観戦や草野球。ポジションは外野や、投手の代わりに打席に入るＤＨ。「（野球経験者ではないから）応援担当だよ」と笑みをこぼす。野球以外にも、ジムでの筋トレや歌って声を出すことがストレス発散になっている。「体について勉強して、パーソナルトレーナーの資格を取得できたら」と口にする。
○…学生時代、初めて観たミュージカル作品は『アニー』。多感な時期でもあり、「ストレートな感情表現に恥ずかしさを感じた」と振り返るが、ミュージカル俳優として17年が経ち、「そこがミュージカルの魅力。今では役に感情移入して気持ちを表現することが得意」と目じりを下げる。ゆくゆくは、「次の世代に夢を与えられるように教室を開きたい」と先を見据える。
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