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老人福祉センター横浜市菊名寿楽荘で7月24日、初めてeスポーツの大会が開かれた。娯楽性・運動性が認知症予防につながるなど、利用者の健康寿命を延ばすとともに、シニアボランティア(SV)活動の生きがい創出や、来館者数の増強の狙いがあるという。
eスポーツは、ゲームを通した状況判断や指先を使った複数の動作を同時に行うことが求められるため、認知症予防への効果が期待されている。全国的に広がりを見せる中、今年10月に行われる60歳以上のスポーツの祭典「ねんりんピック」で正式種目に採用された。
同館では今年3月からeスポーツを導入。定期的に体験会を行い、その効果を図ってきた。同館所属のSV団体「S・Ⅴ・Cはなみずき」の3選手は先日行われたねんりんピック代表選考会で好成績を残し、市代表に選出されている(神奈川県は県、横浜市、川崎市からそれぞれ選出)。
大会当日はテレビゲーム「ニンテンドースイッチ」のボウリングと太鼓の達人の2種目に、同館の利用者延べ19人が参加。市代表の3選手が操作方法などを指南し、60代から最高94歳の参加者らはゲームを楽しみながら、得点を競い合った。視察に訪れた市の担当者は「体験会はよくあるが、SVの方が指導したり、大会まで開くのは他にはないと思う」とその取組みに関心を示した。
ボウリングで215点を記録し優勝した関一江さん(69)は同館へは月に5回ほど、手芸や歴史講座に訪れるという。優勝の結果に「練習では全然ダメだったのに、本番に強いのかしら」と驚いていた。太鼓の達人の優勝者は土谷智子さん(86)。普段はカラオケや風呂を利用しており、「ゲームをするのは初めて。嬉しい」と喜んだ。
同館の本荘安宏所長は「ゲームするのを見て、『楽しそう』、と始める人を増やしていきたい」と期待を膨らませた。
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