綱島のシンボルとも言えるイトーヨーカドー綱島店が、8月18日(日)をもって閉店する。同店は、セブン&アイ・ホールディングス傘下の総合スーパー。各紙では、「業績不振による店舗数の削減など構造改革を進めている。北海道や東北などから撤退する方針」と報じられており、同社による全国的な店舗閉鎖の一環によるもの。地域住民からは「これからどこに買い物にいけばいいのか」など、閉店を惜しむ声が聞かれた。
地域の生活支える
1980年代、かつて温泉旅館街として栄えた綱島商店街周辺にマンションや大型商業施設が建設された。
同店は1982年に開店。同じ建物内には、同店を核テナントとして、医療機関や飲食店、衣料品店なども入居しており、これまで42年間地域の人たちの生活に根付いてきた。
店舗正面には、開店翌年の1983年に日本彫刻界の第一人者である彫刻家・一色邦彦氏の作品「舞い降りた愛の神話」が設置された「パデュ中央広場」がある。これまでに同広場を会場としたさまざまなイベントが実施され賑わう様子も見られた。また同店もこれまでに防災イベントなど、地域のさまざまな催しに協力してきた。
綱島商店街連合会の中森伸明会長は「西口地区の核となるイトーヨーカドーの閉店はとても残念。さらに、敷地にあるモニュメントや防犯カメラをどうするかという問題もある。今後についてより良い形に収まるように協議していきたい」と話している。
現状最後の夕涼み会
同店が加盟する綱島モール商店会(黒川亮一会長)主催の「キラキラ夕涼み会」が8月3日、4日に同店前のパデュ中央広場で開かれた。地域の未就学児と小学生を対象にしたもので、昨年スタートしたイベント。
射的や輪投げ、ヨーヨー釣りなどの縁日やキッチンカーには、たくさんの行列ができ、賑った。また浴衣と甚平を着て参加した子どもたちにはお菓子と線香花火がプレゼントされ、夜7時になると一斉に火を灯し、線香花火大会が開かれた。黒川会長は「昨年はもう少し遅い時期に行いましたが、イトーヨーカドーが18日に閉店してしまうので、時期を早めました。暑い中多くの子どもたちが参加してくれて嬉しい」と話す。
閉店後は現状のような広場が設けられるかは不明のため、現状での形では最後の開催となった。黒川会長は「私が学生の頃にオープンしたイトーヨーカドー。本当に長い間地域を支えてくれました。今後はどういう形になるかわかりませんが、この夕涼み会を続けていきたいですね」と話していた。
「寂しいし悔しい」綱島商店街連合会 中森伸明会長
オープンしてから42年間、綱島地域のランドマークとして核になってくれていたので、閉店は非常に寂しいし悔しい。
開店当時はテナントに私の店(宝飾・眼鏡・時計店)を含めて地元店が13店も入居していました。これはヨーカドーにおいては珍しいことで、まさに地域密着型のスーパー。昨年の私の店を最後に地元店のテナントはなくなりましたが、食料品や生活用品など、地域の人々の買い物に必要とされているのは変わらず、「今後文房具や肌着の購入をどうしよう」などと心配する人々の声が届いています。
来街者の状況も変わっていくでしょう。閉店後はぜひ今の建物を利用して、商業施設を誘致してもらいたいですね。建て替えると完成までに3年程かかってしまい、その間をフェンスで覆われるのは厳しい。まだこの先どうなるかわからない状況ですが、我々も工夫して、西口中心地の活性を維持していきたいです。
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