(PR)
女性のがんについて考えよう 9月はがん征圧月間
日本の女性の9人に1人が乳がんを経験しています。30代からかかる人が増える、身近ながんです。この機会に自分や大切な方の健康を考えてみませんか。
乳がんは若い世代でもかかる一方、早期発見により高確率で治癒するため定期的な検診の必要性が叫ばれている。がんの早期発見に向けた普及啓発を行う港北区福祉保健センターでは、9月のがん征圧月間に合わせ、港北区内在住の乳がん経験者、丸橋真生(マイ)さん(36)に話を聞き、自身の治療体験や乳がん罹患後の出産、また、早期にがんを見つける大切さなどを語ってもらった。※内容は丸橋さん個人の経験談
丸橋さんは、現在、夫の剛(ゴウ)さん(45)と長女(7)、そして次女(1)の4人家族。
2017年、長女の出産を経て翌18年に職場復帰すると、人材広告会社の営業課長として子どもが夜寝た後も仕事をするなど、多忙な日々を送っていた。
「まさか自分が31歳で」
そんな折、体調不良が続いたため、2年ぶりに人間ドックへ。乳房の超音波検査では、すぐに終わった左胸に比べ、右胸には時間がかかった。検査の結果はD判定となり、横浜市内の総合病院への再受診を紹介される。「この白いの、腫瘍かもしれません」(医師)。検査の結果、右胸に腫瘍が見つかり、12月25日、医師から乳がんを告げられる。
「まさか自分が、31歳で」。そう思うと同時に、「死」や長女(当時1歳11カ月)、剛さんのことが脳裏に浮かんだ。がんのタイプはルミナルA、ステージは1以上。乳房の全摘かの決断に迫られた。
その夜、何事もなかったかのように家族3人でクリスマスを祝った丸橋さん。支えは、長女の笑顔と、剛さんの言葉一つひとつだった。
「真生なら大丈夫」
日ごろ、あまり口数は多くないという剛さん。夫婦同席で乳がんを告げられた際には、乳房を全摘すべきか悩む丸橋さんの姿を見て「命を一番に守るべき。全摘がいい。(俺のことは)気にしないで、真生なら大丈夫だよ」。その言葉にも後押しされ、全摘した上で再建する道を選んだ。
ただ、「当分は妊娠を控える必要がある」と知った瞬間、こらえていた涙があふれてきた。「もう産めないのですか?」。医師からは、ホルモン治療が始まると治療中は流産したり、胎児が奇形児になったりするリスクがあると聞いた。
一方、医師との会話で、妊孕(ニンヨウ)性温存治療といって、がんの治療前に受精卵の凍結保存を行うことで出産できる選択肢があることを提案され、3年後の2022年、乳がん治療を一時中断し、この方法により次女を授かることになる。
二児の母となり再発なく過ごせている今、医師や超音波技師ら治療や検査に携わった人への深い感謝を口にする丸橋さん。「がんを発見してくれ、導いてくれたからこそ、『生きられる』と思えた」
自身の体験、SNSで発信
職場に復帰し、同僚へ全てオープンに話すことで婦人科検診や妊活についての相談が寄せられるようになると、「私の経験は世の中に役立つのでは」と考えるようになった。
そこで、剛さんの勧めで始めたのが、ブログやラジオ等を活用した情報発信。もちろん、乳がん治療や出産についての経験談もあるが、入院中に買ってよかったモノや、妊活・妊娠中にお勧めするノンアルコール飲料、大好きな旅行の内容もある。「見てくれた方が、できるだけポジティブに受け止めてもらえたら」
発信を続ける中、留意しているのは、「あくまで個人の経験であり、自分は医師ではなく、(世の中にとっての)正解でもない」という点。「ただ、少しでも誰かの助けになりたい」とピンクリボンアドバイザーの資格を取得した。ピンクリボンアドバイザーの役割は、乳がんを正しく理解し、一人ひとりに寄り添うやさしい社会に向けて活動することだ。
「自分一番の日つくって」
そして、必ず訴えるのが「1年に1回は『自分を一番にする日』をつくる」大切さ。つまり、どんなに忙しくても検査を受けること。「乳がんになっても助かる命があり、仕事も出産もできる、これからも希望につながる発信ができたら」
企画・制作/港北区福祉保健センター
港北区福祉保健センター
横浜市港北区大豆戸町26番地1 港北区役所3階
TEL:045-540-2362
https://www.city.yokohama.lg.jp/kohoku/madoguchi-shisetsu/kuyakusho/gyomuannai/fukushihoken.html
|
|
|
|
|
|