大倉山にある高野山真言宗歓成院(摩尼秀法住職)の本堂で9月8日、世界的建築家、隈研吾さんとスリランカのE・ロドニ・M・ペレーラ駐日大使による対談セミナー「建築と仏教からみる日本とスリランカ」が行われた。
同院は約40年前からスリランカに8園の姉妹幼稚園を建設し、その後も継続して活動支援を行っている。一方、隈さんは大倉山出身で、2022年に摩尼住職の依頼により、同院の客殿を設計。「双方とのご縁によりこの対談が叶った」と摩尼住職はいう。本堂の特設会場に隈さんとペレーラ大使、通訳を担当したペレーラ雅子大使夫人、摩尼住職が登壇し、スライド画像を見ながら、隈さんが手掛けた客殿や、スリランカの建築家について説明し、「緑と溶け合う建築」や「自然と建築物の調和」などについて語り合った。
約100人の参加者らは登壇者の発言にメモを取り、真剣に耳を傾けていた。講演後には客殿で、スリランカ大使館による”おもてなし”を受け、セイロンティーやスパイシーコロッケなど、スリランカ風の軽食を堪能した。また展示されたスリランカ建築の写真や資料を見ながら、ペレーラ大使や隈さんらとの歓談を楽しんだ。同院の檀家で、大倉山から参加した70代女性は「とても勉強になった。歓成院の建物が大倉山の緑と融合していることを、今日改めて気づかせてもらった」と感想を述べていた。
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