師岡熊野神社(石川正人宮司)で1月14日、伝統的な神事のひとつ、筒粥神事が行われた。
この神事では、27本の葭の筒に炊き上げた粥が詰まっている量から、その年の農作物の出来や、世の中の景気を占う。
昨年、創建1300年を迎えた同神社の筒粥神事は、949年(天暦3年)から続けられ、今回で1076回目。横浜市の無形民俗文化財にも指定されている。神事は古式に則り、境内に据えた大釜に葭の筒と米一升を入れ、粥を炊き上げる。筒に葭を用いるのは、葭が「よし」とも「あし」とも呼ばれ、物事の「良・悪」に通じるとされ、農作物の「吉・悪」を占う上で相応しいとされるため。
午後2時に始まった神事では、大祓詞奏上、祝詞奏上、玉串拝礼等に続き、石川宮司により、湯気が立ち込める大釜の中から葭の筒が引き上げられた。
27本の葭の筒は社殿で一本ずつ割られ、粥の量により「大麦半分」「大根7分」「芋半分」などと、農作物23種に日・雨・風・世の中の計27項目の結果が読み上げられていった。
今年の「世の中」は8分。石川宮司は「世の中(8分)は、これくらいが丁度よいのでは。皆にとって良い年になるよう祈っています」と参列者に語りかけた。
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