菊名駅改良工事 来年4月にスタート 2017年完了予定
横浜市が先月、菊名駅の改良・バリアフリー化工事の計画概要を発表した。当該事業者の市、東日本旅客鉄道(株)(以下JR東日本)、東京急行電鉄(株)(以下東急電鉄)は2013年4月から施工を開始し、2017年6月までに菊名駅西口エレベーター設置などを含めたリニューアルを進めていく予定だ。
菊名駅の改良・バリアフリー化工事は、地域住民の「西口にエレベーターを設置してほしい」という強い願いから発展した。
2006年に同地区の地域住民で構成される「菊名地区支えあい連絡協議会」(篠崎元彦会長)が、菊名駅東口にはエレベーターがあるが、西口にはなかったことから、当時の中田宏横浜市長に、住民5454人分の署名の入った「西口エレベーター設置」の要望書を提出。
同年に公共交通機関や駅などを中心にバリアフリー化を促進し、1日の乗降者数が5000人を超える鉄道駅には2010年までにエレベーターなどの設置目標を掲げた「バリアフリー新法」が施工されたこともあり、10年にJRの新駅舎設置を含む、同駅のリニューアルが決定した。
篠崎会長は「6年前の陳情から始まり、タイミング良く、バリアフリー新法が施工されたため、私たちの希望よりも大きなリニューアルとなった。市や関係者の方々にはとても感謝している。電車を動かしながらの作業は大変だと思われるが、少しでも工期を早めてもらいたい」としている。
「街の発展につながれば」地域住民は歓迎
今回の工事では、【1】菊名駅西口エレベーターの設置【2】日産スタジアム、横浜アリーナでのイベント後などに起こる激しい混雑の改善を目指したJR・東急乗換え通路の改築【3】JR横浜線ホーム上部に新駅舎を建設し、改札内エレベーターも新設-を行う。
市は「住民の方々のためにも、出来るかぎり早く確実に工事を進めていきたい」としている。
同駅西口近くの高齢者交流サロンで運営スタッフを務める横木茂樹さんは「階段を上るのは大変だったので、エレベーターができるのはうれしい。サロンの仲間も喜んでいます」と笑顔。
ボランティアで同地区の活性化に協力している高橋正輝さんは「利用しやすい駅になることで街の発展につながればいい。これを機に、より菊名の魅力を高める活動をみんなで行っていきたい」と意気込んでいる。
一方で更なる改善を求める声もある。ホームからの転落防止のためのホームドアや、高齢者が休めるベンチの設置などだ。
「菊名地区支えあい連絡協議会」の篠崎会長は「今後は、地域住民が自分たちの力でより良い菊名駅を作れるようにしたい。駅を起点に住民が交流を深められればいい」と話している。
|
|
|
|
|
|