港北区企業レポート【4】 区内の横浜北工業会役員のものづくり企業を紹介します。 創意は無限、技術に心有り 三吉工業株式会社
海外生産へのシフト、産業の空洞化など昨今の厳しい競争時代のなか、創業以来「技術に挑戦してきた」と語るのは、三吉工業株式会社(箕輪町2の10の48)の平雅吉代表取締役だ。
1947年、父・吉男さんが品川の自宅に立ち上げた金属加工の製作所が前身。下請け企業として57年に現在の社名で法人化した。「もらった図面は必ず実現しよう」と培った確かな技術はメーカーとなった現在も信頼に繋がっている。
主力事業は、20年前から始めた「証明写真機」。下請け時代に試作品製作の依頼を受けたのが契機。写真機もデジタルに変わるタイミングに可能性を感じ、未知の世界に飛び込んだ。「作り」以上に苦労したのが「販売」。設置先を見つけるため、家電量販店やコンビニを巡った。「元は作るのが専門だったからね。販売のノウハウは一から」と振り返る。
一番の売りは「歪みゼロ」。カメラが近い証明写真機で生じていた歪みを、焦点距離を長くする独自の技術で完全に取り除くことに成功した。「誰もがキレイに写りたいと思う。利用者さんに喜んでもらえるために全力を尽くしたい」と、現在は電子マネーに対応した機器の開発にも力を入れる。社訓として独自に作った言葉は「創意無限技心有」。「自分で限界を決めずに、創意を限りなく。技術に心が有る」。これからも技術で可能性に挑み続ける。
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