慶應義塾大学藤原洋記念ホールで昨年12月29日、音楽コンサートが開催された。発起人は、日吉出身で武蔵野音楽大学声楽科に通う、須田寛太さん(22)だ。
公演のテーマは「感謝」。きっかけとなったのは数年前に他界した叔母との別れ。「会える時に感謝の想いは伝えないと。自分の成長を見守ってくれた地域の人々に自分の気持ちを伝えたい」と地元・日吉で大学の仲間らとのコンサートを企画した。当初、来場を呼び掛けていたのは学生時代の恩師ら10人程度。しかし母校の駒林小や中学時代に通った音楽教室「すみれ会」などがチラシで地元に告知し、当日は約40人が訪れた。「地域の人々が広めてくれ、多くの人が来てくれてとても嬉しかった」と笑顔を見せた。
音楽との出合いは小学生時代。バスケクラブに所属する運動好きな少年は、担任の勧めで学校の音楽クラブに加わった。最初は嫌々だったが「大きな声を褒められるのが嬉しくて次第にちゃんとやるように」と苦笑しながら回想する。大学に入学すると、周囲との実力や練習量の差に大きなショックを受けた。「今まではどこか甘い気持ちで、ひたむきさが足りなかった」とより一層音楽に打ち込むようになり、米国留学も経験した。最近は身体と声の関りも研究。「自分は耳は劣るが、スポーツや筋トレの経験は周囲よりある。自分ならでは視点で音楽を捉えたい」とダンベルを持って歌うなど独自のトレーニングも行う。
将来の夢はプロの歌手。「どんなジャンルも歌えるオールラウンダーになりたい」と話す。年始からは再びアメリカへ。「まだ実力不足。まずはコンクールで結果を残せるように」と強い決意を胸に夢を追う。
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