サッカーJ1横浜F・マリノスは5月10日、各クラブの優れた社会連携活動を表彰する「2021Jリーグシャレン!アウォーズ」でソーシャルチャレンジャー賞を受賞した。昨年4月、コロナ禍の地元飲食店を応援しようと「『地域を応援』ホームタウンテイクアウトマップ」をHP上で公開。日頃からの地域との連携やクラブの発信力を生かした取組みが評価された。
スタートはファンの声
シャレン!アウォーズは、Jリーグ全57クラブのホームタウン・社会連携(シャレン!)活動の中から、特に社会に広く共有したい活動を表彰するもの。2回目の開催となった今回は、昨シーズンの活動を対象に「ソーシャルチャレンジャー賞」「パブリック賞」「メディア賞」の3部門で5クラブが受賞した。
F・マリノスが企画したのは、昨春の緊急事態宣言下で特に苦しんでいた地元飲食店を応援する「テイクアウトマップ」の作成・公開。きっかけとなったのは、”ファンの声”だ。サポーター有志からなるNPO法人ハマトラ・横浜フットボールネットワークは、日頃から地域の店舗に協力を呼びかけ、クラブの試合告知ポスターの掲出活動を行っていた。そんな協力店には飲食店も多く、「いつもクラブを応援してくれるお店を助けたい」という声がファンの間で広まったという。
そんなファンの思いを受けた、ホームタウン・広報担当の牧野内隆課長は「とにかくスピード感を重視して」とプロジェクトを始動。ホームタウンの横浜・横須賀・大和の3市の店舗を対象にし、協力店や行政、商店街に声をかけ、約1週間で公開に漕ぎつけた。スタート時の掲載店舗は200に満たなかったが、SNS等で自他薦問わず掲載店舗の情報を募り、1カ月足らずで500店舗を越えるまでに成長した。参加店の一つ「おこのみ鉄板焼き竹蔵」(綱島)の武井のりかずさんは「マップを見て来店してくれたサポーターもいた。苦しい状況下でクラブが動いてくれたのはありがたい」と感謝を口にする。
地域での受賞
選考では、テイクアウトの推奨でコロナの拡散を防ぎ地域の飲食店を支援する仕組みやクラブの発信力を生かした取組みが評価された。「SNSでの拡散など、参加してくれたサポーターにも感謝したい」と同NPO法人の荒川昭憲代表理事。また、牧野内さんと共にプロジェクトを担当した服部哲也さんも「これまでに培ってきたクラブと地域の絆があったからこそ。ファンや地域の皆様に贈られた賞だと思う」と受賞を振り返る。また、「改めて地域の支えがあってのクラブだと感じた。今後も社会貢献活動も積極的に取り組んでいきたい」と意気込みを口にした。
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