6月21日にフリーペーパー「LOVE」の最新号を自費で発行予定している 林 生紗(ありさ)さん 日吉本町在住 36歳
日常綴った言葉で感謝伝える
○…抗がん剤治療で入院中、「何かできることを」と書き始めたフリーペーパー。タイトルの「LOVE」は、「ノートを広げたら無意識に書き出していた」と振り返る。内容は、病床での出来事や日常生活の中で印象深く残っていることなど。「ココロとカラダにキク メディスンフリーペーパー」がキャッチフレーズ。退院後も書き続け、経過観察時には感謝の気持ちを込め、病院に紙面を届けている。「がんの症状は、人それぞれだから」と表現方法は慎重に。
○…自身にとって書き綴るということは、「絵を描いたり歌を歌ったり、そこに特別な意味はないけれど美しいこと」。表現活動の一つとして筆を執る。また、音楽が好きで、毎号紙面の内容に合ったエンディング曲を設定し紹介している。仕事はセラピスト。自律神経が乱れやすく、精神的に不安定になるときもあったことから、大学在学時に独学で学び始め、4年になるとスクールに通うようになった。紙面では、職を通して得た知識や経験も綴る。
○…千葉県出身。父親の仕事の関係で、仙台や米国アリゾナ州などで過ごしたことも。青葉区の高校に通い、町の道場で空手を習った。「小さい子どもからおじいちゃんまで一緒に習っていて、家族のようだった」と懐古する。
○…「読んでくださった方の中に響いて、体や心がほぐれたら」。紙面を作り読んでもらうということが自身の喜びにつながり、「自らが主治医となって行う『がん治療の続編』」と話す。その”続編”の最新号である第9号が、6月21日に発行される。「第10号まで発行したら、誕生秘話など書き下ろしのエッセイを入れて本のようにまとめようかな」と目を輝かせて構想を語る。
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